札幌市教委　ネット利用啓発資料　家庭内でルールを　ＳＮＳの危険　傾向紹介

（札幌市 2021-01-19付）

　札幌市教委は、子どもが安全にインターネットを利用するための教育啓発資料を作成した。オンラインゲームやＳＮＳを通じて事件に巻き込まれる危険性について、最近の傾向や事例をもとに紹介。ゲームやアプリなどの使用方法について、家庭内でルールを決めることなど、犯罪の未然防止策を伝えている。

　昨年９月、横浜市で小学４年の女児が、オンラインゲームで知り合った男性に誘拐される事件が発生。令和元年度にＳＮＳを通じて犯罪被害に巻き込まれた子どもは全国で２０８２人となっており、子どもの犯罪被害の危険を回避するため、ネットトラブルへの予防的な取組が一層求められている。

　市教委は例年、道警本部と共催で子どもたちが安全にインターネットを利用するための研修会を開催。しかし、本年度は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から研修会が中止となり、代替として、最近のＳＮＳやオンラインゲームの傾向を踏まえた啓発資料を作成した。

　資料はオンラインゲームやＳＮＳの危険性について、実際に発生した事件や最近のＳＮＳの特徴などを紹介。

　オンラインゲームでは、複数人で通話できるボイスチャットを使用してゲームに参加することが可能であるため、オンライン上で見知らぬ人と接触する危険性を説明。多様な年齢・地域の人が参加できるため、子どもをねらってゲームを利用する悪意のある大人がいることを子どもに伝えるよう、呼びかけている。

　犯罪被害の予防・啓発として、ペアレンタルコントロール（保護者による機能制限）、スマートフォンの機能制限や有害サイトをブロックするフィルタリングなどの機能を紹介。子どもが使用しているアプリやゲームの内容を把握し、子どもと話し合うなど家庭内で危険性を共有する必要性を伝えている。

(札幌市 2021-01-19付)