４月以降でも予算措置を　道高教組　修学旅行実施等で道教委に緊急要求書提出

（関係団体 2021-02-05付）

　道高教組（尾張聡中央執行委員長）は２日、道教委に対して修学旅行実施・延期にかかわる緊急要求書を提出した。新型コロナウイルス感染症拡大の状況が見通せない中、保護者から４月以降の実施を求める声が寄せられていることを強調。延期し年度をまたいで実施した場合でも、必要な予算措置を行うよう訴えた。

　要求書の概要はつぎのとおり。

　新型コロナウイルス感染拡大の第３波は、いまだ収束せず、首都圏など１０都府県に出されていた緊急事態宣言は３月７日まで１ヵ月程度延長される。

　道内でも感染者の判明が１日当たり１００人を超える日が続き、複数の高校でクラスターが発生している。

　そのような中、道教委は１月２８日付で「年度末・年度始めにおける感染症対策を踏まえた教育活動の実施について」を通知した。修学旅行については、「教育的意義から可能な限り実施すること」とした上で、緊急事態宣言の対象地域を旅行先にしないことなどを求めている。

　現在、新型コロナウイルスの感染状況をみながら、見学旅行を何度も延期し、３月実施を検討している高校が多くある。それらの学校では保護者説明会を繰り返し、対応を説明しているが、感染拡大の状況が見通せない中、４月以降の実施を求める声が出されている。

　しかし、引率する教職員旅費が、年度をまたぐため措置されるかどうか不明のため、実質的に４月以降の実施が難しくなっている。修学旅行に教育的意義があるとするならば、行政の予算執行上の問題だけで高校生が修学旅行に行けなくなる事態は回避すべきである。

　以上のことから必要な予算を緊急に確保し、修学旅行を４月以降に延期することも可能であることを、急ぎ各学校に通知することを求める。

▽修学旅行等が実施できる状況にある場合は、感染防止対策について基本事項を示しつつ、実施方法の詳細は学校の実態に応じた対応を尊重し、４月以降に延期した場合にも必要な予算措置を行うこと

(関係団体 2021-02-05付)