道公立小中学校事務職員協議会　業務の疑問・悩み交流　経験少ない職員向けセミナー

（関係団体 2021-02-08付）

初のウェブ会議形式で開催

　道公立小中学校事務職員協議会（作田八重子会長）は１月上旬、令和２年度経験年数の少ない事務職員のためのオンライン冬季セミナーを開いた。新型コロナウイルス感染症対策を踏まえ、ウェブ会議システムZooｍを活用し、先輩事務職員による講話のほか、グループ討議でＩＣＴについての勉強方法、消耗品や備品の管理・点検など業務上の疑問や悩み、事務職員としての仕事の仕方などについて交流した。

　セミナーは、経験年数の少ない学校事務職員のために学校教育や学校事務にかかわる実践・理論的な研修を行い、子どもたちの健やかな成長を支える学校づくりの担い手としての意識と実践力の向上を図ることが目的。採用３年目までの会員３８人のほか、役員、講師らが参加した。

　はじめに、作田会長があいさつ。初のオンラインセミナーについて、「一歩進むため、コロナ禍で減った学校事務職員の研修の機会を少しでも確保するため、全道協議会としてトライすることにした」と述べ、「皆さんにとっても新しい時間となることを願っている」と期待した。

　講座に移り、美幌町立美幌中学校事務職員の森啓一氏と網走市立第一中学校専門事務主任の佐野政彦氏が、「先輩事務職員から伝えたいこと」と題し講話。

森氏は、学校教育予算にかかわる業務について「子どもたちへの教育は、教授活動だけではなく、教育環境整備など広い視野でみると、教育予算も教育の一部と考えることが必要」と強調。さらに「子どもたちの学びのために予算を使っているという発想など、何のために仕事をしているのか、その理由を追求することが大切」と話した。

　佐野氏も学校事務職員としての役割に言及し、「ホウ（報告）・レン（連絡）・ソウ（相談）」を大切にすることを強調。

　両氏共教職員との共通理解を図ることやコミュニケーション能力の重要性について説くとともに、学校のために日々挑戦していくことで信頼が得られるとした。

　続いて参加者は、学校事務職員としての仕事の仕方、消耗品や備品の管理・点検、私費会計や旅費などテーマごとにグループ討議。ＩＣＴについての勉強方法や情報整理、コロナ対策のための消耗品の購入、加配事務職員としての仕事内容など、日常業務にかかわる疑問や悩み、具体的な仕事の進め方等について交流した。

　参加者からは「Zooｍによる開催だったが、参加してよかった。時間が足りなく感じるほど活発な意見を出し合い楽しく感じた」（経験年数３年目）、「研修の機会、皆さんと顔を合わせる機会がほとんどなかったので、うれしく思った。グループ討議では、これから実践に取り入れられるような話が聞けた」（同１年目）などの感想が寄せられた。

(関係団体 2021-02-08付)