函館市が３年度予算案発表　ＧＩＧＡスクールサポーター配置　統合中学校の校舎新築

（市町村 2021-02-12付）

　【函館発】函館市は１０日、令和３年度予算案を公表した。一般会計は、前年度当初比０・４％減の１３４３億円。このうち、教育費は２０・８％減の６６億６４３３万円。４月に開校する義務教育学校戸井学園の増築・改修工事が終了することなどから、大幅に減少した。

　新規事業では、ＩＣＴ活用教育推進事業に４４１９万円を計上。ＧＩＧＡスクール構想による１人１台端末の効果的な活用や端末操作への理解を深めることを目指し、ＧＩＧＡスクールサポーターを配置する。

　このほか、義務教育施設整備費に４億７０８０万円を措置。

　うち、５年度の開校を予定している尾札部中学校と臼尻中学校の統合校・南茅部中学校の新築事業費に３億９０２０万円を盛り込んだ。

　教育関係の主な事業はつぎのとおり。

▼新型コロナウイルス感染症感染拡大防止対策

▽放課後児童クラブ等ＩＣＴ化への支援＝３７５０万円

　業務ＩＣＴ化やオンライン研修費用の補助。

▼市民一人ひとりの幸せを大切にします

▽放課後等デイサービス＝１０億３８６９万円

　通学中の障がい児の放課後等の居場所づくりと生活能力向上のための訓練を実施。

▽地域放課後児童健全育成＝８億９６５２万円

▽入学準備給付金＝９３６万円

▽子ども・ひとり親家庭等医療助成費＝５億６４３８万円

▽施設型給付費＝６７億１６９２万円

　保育所、認定こども園、幼稚園を通じた共通の仕組みによる運営費および幼児教育・保育の無償化に要する費用。

▽新生児聴覚検査（新規）＝３４３万円

▽保育体制強化事業費補助＝４２９７万円

▽ひとり親家庭等子どものための学習支援＝２００万円

　ひとり親家庭等世帯の児童を対象に、生活指導を含めた訪問型学習支援を行う。

▽ＳＮＳ教育相談＝２００万円

　中学生を対象にした、いじめを含む様々な悩み相談を受け付けるＬＩＮＥ相談窓口を開設する。

▽いじめ・不登校等対策推進費＝４８４万円

　いじめ防止対策審議会の運営のほか、各学校を巡回して児童生徒や保護者に対するカウンセリング等を行う相談員を配置。

▽地域学校協働活動推進＝７５万円

　コミュニティ・スクールと地域全体で子どもの成長を支える地域学校協働活動の一体的な推進を図るため、地域と学校をつなぐ地域コーディネーターを配置する。

▽コミュ二ティ・スクール推進事業費＝２１３万円

▽学校司書関係経費＝１２３万円

　学校図書館の運営業務および読書活動の支援を行う学校司書を拠点校となる１５校に配置し、各ブロックの拠点校から、ほかの４５校に派遣する。

▽ＩＣＴ活用教育推進事業（新規）＝４４１９万円

　市立小・中学校の児童生徒に整備した１人１台端末の効果的な活用を図るため、ＧＩＧＡスクールサポーターを配置し、支援体制の整備を進める。

▽学力向上推進事業＝１６８８万円

　算数の少人数指導や理科の専科指導を行うための非常勤講師の配置、中学校での免許外指導の改善のほか、小学校でのアフタースクール開設など。

▽部活動地域支援者活用＝４９８万円

　市立中学校と市立函館高校の部活動の充実を図るため、専門的な技術指導が可能な地域支援者を活用する。

▽義務教育施設整備＝４億７０８０万円

　南茅部中学校の校舎新築や統合校の校舎改修など。

▽私立学校運営助成費＝１億３１４６万円

▽私立専修学校運営助成費＝２３５５万円

▼快適で魅力的なまちづくり

▽千代台公園庭球場整備＝３億１５００万円

▽特別史跡五稜郭跡環境整備＝６０００万円

▽重要文化財旧函館公会堂保存活用＝２０００万円

▽縄文遺跡群世界遺産登録推進関係経費＝４３５万円

▽文化建造物保存修理事業補助金＝５００７万円

▽縄文遺跡群世界遺産登録推進関係経費＝２２５８万円

　臨時駐車場の確保や記念事業の開催など。

▽郷土学習推進費＝３３３万円

　市立小学校の児童が縄文文化センターや大船遺跡、垣ノ島遺跡を見学する縄文にふれる学習の実施。

▽史跡大船遺跡・史跡垣ノ島遺跡保存管理（新規）＝４３００万円

　両遺跡の管理・運営のほか、オープニング事業の開催。

(市町村 2021-02-12付)