道教委　T―base開設式　地元で夢実現　加速を　小玉教育長ら遠隔授業に期待

（道・道教委 2021-03-29付）

左から山本学校教育局指導担当局長、小玉教育長、元紺谷校長、入澤教頭

　道教委は２５日、有朋高校で道高校遠隔授業配信センター（T―base）開設式を挙行した。小玉俊宏教育長、センター長を務める有朋高の元紺谷尊広校長ら関係者が出席して正門表札を除幕し、門出を祝した。小玉教育長は、地元で学ぶ環境を整備することで将来の進路・夢を実現する動きが加速し、地域創生につながるよう期待した。

　令和３年度から有朋高に開設される道高校遠隔授業配信センターは、道内どの地域においても多様で質の高い高校教育を提供できるよう、専任の教員による遠隔授業を小規模の道立高校に同時配信するもの。

　開設式には、道教委から小玉教育長、山本純史学校教育局指導担当局長、髙木順一教育環境支援課長・遠隔授業準備室長のほか、センター長を務める有朋高の元紺谷校長、入澤幸博教頭、センター職員ら約３０人が出席。遠隔授業の受信校、関係高校や来賓にウェブ会議システムで式の様子を配信した。

　はじめに小玉教育長が式辞。生徒の興味・関心や大学進学に対応した教科・科目を配信するセンター開設の趣旨を踏まえ、受信校の校長には教育課程の充実とともに、遠隔授業を一つの手段として学校の魅力化に取り組むよう要請。センターの教員には「培ってきた技術や経験を生かし、ＩＣＴ機器やクラウドサービスを積極的に取り入れて教育活動の充実を図ってほしい」と期待した。

　続いて、元紺谷校長がT―baseの概要を紹介。「教頭１人と全道から選ばれた教科指導力の高い教員１５人が配置され、質の高い最高の授業を配信していく」と抱負を述べた。

　習熟度授業、模擬試験、講習を３本の柱として、地元の高校に通い、大学進学を目指す高校生を支援していくとし、「コンセプトは“夢は、地元でつかみ取る”。この言葉を地域の保護者や中学生にも伝えてほしい」と呼びかけた。

　つぎに、礼文町教委の岩城修教育長、北海道大学情報基盤センターの重田勝介准教授が祝辞を述べた。

　このあと校門に移動し、正門に掲げた表札を除幕。常呂高校と遠隔システムで接続してデモンストレーションを実施し、礼文高校、南茅部高校、夕張高校との遠隔授業の様子を動画で紹介。

　小玉教育長は「センターを拠点として、地域、ふるさとで学び続け、将来の進路、夢をつかむ動きが加速することに大きな期待を寄せている。それが地域創生にもつながっていく」と述べた。

(道・道教委 2021-03-29付)