道立図書館 第2回協議会 オンライン研修等活用を コロナ禍の取組で意見交換
(道・道教委 2021-03-30付)

道立図書館協議会
岩渕館長があいさつ

 道立図書館は24日、江別市内の道立教育研究所で道立図書館協議会の第2回会合を開いた。協議会委員9人(1人リモート)と同館幹部職員が出席。3年度運営計画案などについて協議した。

 開会に当たり、岩渕隆館長があいさつ。本年度の取組を振り返り、新型コロナウイルス感染症の集中対策期間が明けて初の開催となる協議会において、新年度の運営計画作成などに向けたきたんのない意見を求めた。

 議事に移り、会長および副会長を選出。会長に道武蔵女子短期大学の河村芳行教授、副会長に北海学園大学の福田都代教授を選任した。河村教授は利用者行動の分析をもとに進めた研究や経歴を説明し、委員に協力を求めた。

 続いて、伊藤信彦利用サービス部長が3年度道立図書館運営計画案について説明。6つの重点に対応した新たな取組を中心に解説した。

 協議では運営計画案の内容をもとに意見を交換。本年度から実施した研修のオンライン化や、雑誌スポンサー制度のさらなる活用など、コロナ禍における今後の取組などについて意見を交わした。

 このあと、希望者が道立図書館内を見学した。

◆SDGsセット等新設 3年度運営計画案

 道立図書館は、令和3年度運営計画案をまとめた。運営の重点6点における新たな取組を提示。支援貸出事業で学校図書館に貸し出しできるよう「SDGsセット」「アイヌ文化を調べるセット」「防災・防犯セット」を新設することや、利用者が登録したキーワードに沿って最新情報をメール配信するSDIサービスの広報活動を積極的に行うことなどを盛り込んだ。

 3年度運営の重点は、①まちの図書館を応援(市町村支援の推進)②あなたの「知りたい」を解決(課題解決型サービスの充実)③あなたの生涯学習を応援(利用サービスの充実)④子どもの生きる力をはぐくむ(子どもの読書活動の推進)⑤北海道人の英知を現在・未来に生かす(北方資料センターとしてのサービスの充実)⑥人・図書館・団体のつながりを広げる(図書館活動のネットワーク化の推進)―の6点。道立図書館事業推進計画(令和元~4年度)に掲げる施策目標の実現に向けて、感染症対策を講じた上で取り組む。

 3年度の事業をみると、①では、支援貸出事業で学校図書館にも貸し出しできるよう、SDGsセット、アイヌ文化を調べるセット、防災・防犯セットを新設。また、市町村立図書館等職員に向けて、新型コロナウイルス感染症の発生状況等を勘案しながら開催方法などを工夫して研修を実施することとした。

 ②では、道民の要望を選書の参考にする蔵書リクエストを活用し、テーマ別課題解決の支援や、レファレンス機能等の充実のための資料収集に努める。

 ③では、来館型だけでなく非来館型サービスを充実させるほか、利用者が登録したキーワードに沿って最新情報をメール配信するSDIサービスの広報活動を積極的に行い、所蔵資料の利用を推進するとした。

 ④では、学校ブックフェスティバル事業でこれまで実施してきたブックバイキングのほかに、コロナ禍に対応したブックギャラリーを新設し、開催方法を選択できる。

 ⑤では、国立アイヌ民族博物館における展示で、道指定有形文化財「知里幸恵ノート」を貸し出すとともに、同館職員による講演会を同館で開催することでアイヌ文化の普及に取り組む。

 ⑥では、雑誌スポンサー制度によって民間企業との連携を図ることを示した。制度は、会社や個人事業者に同館が収集する雑誌の購入費を負担してもらい、雑誌カバーや同館ホームページ等にスポンサー名を掲示し、カバー裏面を広告スペースとして活用してもらうもの。

 このほか、購入による資料収集の計画を提示。図書資料に関しては、児童書の収集比率を下げ、中高生の図書館利用に向けて文学部門や社会科学部門の収集比率を上げることとした。

(道・道教委 2021-03-30付)

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