オホーツク局 学校における働き方改革　印刷時間短縮で事務負担軽減　複数の送付文書を一括データ化

（道・道教委 2021-03-29付）

　【網走発】オホーツク教育局は、学校における働き方改革に向けた独自の取組として、複数の添付ファイルからなる学校あて送付文書を一括で印刷できるようＰＤＦ化を進めている。添付ファイルを一つ一つ開封・印刷する時間を減らし、教頭の業務の中でも大きな負担となっている事務処理の軽減につなげることがねらい。総務係がマニュアルを作成し、全職員で順次取り組んでいる。

　教育局をはじめとする行政機関から学校あてに送付する文書は、鑑文、調査票、別添資料など、複数の添付ファイルに分かれていることが多い。各学校では、主に教頭が一つ一つの添付ファイルを印刷し、起案している。

　管内教頭会が実施した令和２年度教頭勤務実態調査によると、学校運営にかかる業務の中で、調査回答や文書作成などの事務処理に最も時間が割かれていることが明らかとなった。学校現場からも文書の印刷などに負担を感じる声が上がっており、同局は、教頭の安定的な確保につなげるためにも事務処理の負担軽減策について検討を進めてきた。

　職員による打ち合わせなどを行い、市町村教委を経由するものを含む学校あての送付文書で添付ファイルが複数にわたるものについて、一括で印刷できるようＰＤＦ化を進めることに。総務係がマニュアルを作成し、２２日に全職員に周知した。

　一括印刷用のＰＤＦデータは、あらかじめ職員のパソコンに搭載されているファイル作成・変換ソフト「ＪＵＳＴ　ＰＤＦ」を使用して、それぞれの文書を発出する担当者が作成。本来の添付ファイルに一括印刷用のＰＤＦデータを付け加える形で、学校や市町村教委に送付する。

　谷川敦次長は、添付ファイルの開封・印刷にかかる時間を１日１５分程度とした場合、年間で約６０時間の削減効果があると試算している。「この取組は、少しでも学校現場の業務負担軽減につながればという教育局全体の思い」と話している。

(道・道教委 2021-03-29付)