音更町３年度教育行政執行方針　部活動の地域移行検討　音更高入学者増へ取組支援

（市町村 2021-04-26付）

音更町教委・福地隆教育長

　 【帯広発】音更町教委の福地隆教育長は令和３年度教育行政執行方針において、教職員の業務改善に関し、部活動の地域移行について検討する考えを示した。音更高校の魅力向上と地域に根ざした高校づくりにつながる部活動の活性化、小・中学校等との交流事業など、入学者増に向けた新たな取組を支援していく。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼確かな学力の向上

　少人数学級などによるきめ細かな教育を推進するため、３５人を超える学級を有する小学校に対して７人の町費負担の教諭を配置する。

学習支援員については、１１校に３２人を配置するとともに、複式小学校には複式教育学習支援員を２人配置。支援員に対する研修会を開催し、資質向上に努める。

　全国学力・学習状況調査および標準学力検査の結果分析を踏まえて、組織的な学習指導の改善を図り、特に、下位層の児童生徒の基礎学力の定着に取り組むほか、学校と家庭が連携して、子どもたちの家庭学習の習慣化に取り組む。

▼豊かな心の育成

　各学校の道徳教育推進教師を中心として、「考え、議論する道徳」の実践を充実させるため、一層の授業改善を進める。

▼教育活動の充実

　外国語教育については、英語指導助手２人を小・中学校の外国語授業に派遣するほか、小学校では外国語専科教員の活用や外国語活動への外部講師の派遣を継続し、学習意欲の向上を図る。

　情報モラルを含めた情報活用能力の向上やプログラミング的思考の育成に取り組む。

▼特別支援教育の充実

　特別支援学級における重度肢体不自由児等の食事や排せつなどの生活介助を行うため、介助員を９校に派遣するほか、医療的ケアが必要な児童を支援するため、看護師を派遣する。

▼教育環境の充実

　中学３年次に実施する進路選択の目安となる学力テストについては、３年度から、経費の全額を町費負担とし、保護者の負担軽減を図る。

▼信頼される学校づくり

　コミュニティ・スクールについては、駒場中学校、駒場小学校における取組を継続するとともに、３年度は下士幌小学校、西中音更小学校、東士狩小学校および東士幌小学校の４校で新たに取組を開始するほか、他の小・中学校における導入についても検討していく。

　教職員の業務改善については、町立学校における働き方改革推進プランに基づき、学校閉庁日の設定や部活動休養日の取組を進めるほか、部活動の地域への移行などについて検討していく。校務支援システムの活用によって、教職員の業務の効率化を図るとともに、出退勤管理システムなどによって、在校等時間の客観的把握に努める。

　新型コロナウイルス感染症対応に関連し、教職員の業務負担軽減を図るため、道教委の事業を活用し、スクール・サポート・スタッフや学習指導員の配置を進めていく。

▼音更高校への支援

　少子化の影響などによって、近年、入学希望者数は減少傾向にあり、３年度の新入学生の募集は４間口から３間口へ１間口減となった。３年度から、魅力向上と地域に根ざした高校づくりにつながる部活動の活性化、小・中学校との交流事業など、連携を強化し、入学希望者の増加に向けた新たな取組を支援する。

(市町村 2021-04-26付)