札幌市教委　近く端末活用研究校指定　持ち帰り等に関し検証　導入・充実期から４年度完成期へ

（札幌市 2021-05-06付）

　札幌市教委は近く、１人１台端末の活用促進に向け、小・中・高校それぞれにモデル研究校を指定し、実践研究を進める。既存のソフトウェア活用等の実践などを推進。１学期末までには、端末の家庭への持ち帰りについて検証し、課題を整理する。市内各学校は並行して、学校生活への円滑な導入に向けた実践を開始。モデル研究校の検証結果や過日策定した『１人１台端末活用のガイドライン』における活用具体例を参考に様々な場面での活用に挑戦する。本年度を導入・充実期とし、４年度の完成期へとつなげる考え。なお、新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえながら対応していく。

　市は、国のＧＩＧＡスクール構想にかかわって、市内全小・中学校全児童生徒への１人１台端末を整備。タブレット端末Ｃｈｒｏｍｅｂｏｏｋを導入したほか、大容量通信ネットワークの環境を整備した。各学校では、日常的に授業などで端末を活用した教育活動を進めている。

　端末導入前の３月には、学校現場が円滑に端末の運用開始ができるよう、校内推進体制の進め方や情報モラル教育の指導事例、健康上の配慮などを盛り込んだ『１人１台端末活用のガイドライン』を策定。教員の指導力の向上に向けた研修体制の在り方や、安全な環境整備の確立に向けた実践例などを示した。

　これらを踏まえ市教委は、端末の家庭への持ち帰りに関する検証や、既存のソフトウェアの活用などの実践研究を行うモデル研究校を小・中・高校それぞれで指定。各学校は、モデル校の検証結果をもとに端末活用における課題を整理し、学校生活への円滑な導入につなげる。

　４～８月を準備・試用期、６～１０月を導入期、９月から翌年３月を充実期と設定し、今後、段階的に準備を進め、４年度から「目指す姿」を踏まえた活用の完成期へとつなげる。

　モデル研究校は近日中に決定する見通し。

(札幌市 2021-05-06付)