札幌市立学校職員の２年度懲戒処分　１１件　元年度比６件減　免職１件増　今後も取組徹底

（札幌市 2021-05-14付）

過去１０年間の市立学校職員の懲戒処分件数（クリックすると拡大表示されます）

　札幌市教委は、市立学校職員の令和２年度懲戒処分件数をまとめた。処分件数は１１件で、元年度に比べ６件減少。量定ベースでは、減給が７件減少したものの、免職が１件増加した。市教委は今後も、研修資料を活用するなどして所属職員への周知徹底を図るよう求め、不祥事の根絶に向けた取組を徹底していく考え。

　市教委は、平成３０年度に盗撮や児童ポルノ所持など、わいせつ行為等を事由とする懲戒処分事案が多発していたことから、学校職員によるわいせつ行為等に対して、厳正に対処する方針を明確化。元年度には、未然防止に向けた抑止力としての機能を強化することをねらい懲戒処分に関する指針を改正した。

　過去１０年の懲戒処分件数をみると、２５年度の１９件から減少傾向だったものの、３０年度は１５件、元年度は１７件と増加傾向にあった。一方で、２年度は元年度と比べ６件減少した。

　処分の量定ベースでは、減給が７件減の３件と大幅に減少した一方で、免職が３件に増加した。

　処分の内訳は、体罰が４件、交通事故が３件で前年度よりそれぞれ減少した一方、元年度に発生しなかったわいせつ事案が２件あった。

　市教委は、前年度から件数は減ってはいるものの、酒気帯び運転や人身事故による交通違反等による懲戒処分が３件となっており、引き続き不祥事が発生している現状を憂慮。「本年度も新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に配慮しながら、研修資料を活用するなどして所属職員への周知徹底を図るよう求め、不祥事の根絶に向けた取組を徹底していく」としている。

(札幌市 2021-05-14付)