羅臼町　３年度教育行政執行方針　校務支援システム導入　一部教科でデジタル教科書

（市町村 2021-05-14付）

羅臼町教委・和田宏一教育長

　【釧路発】羅臼町教委の和田宏一教育長は、令和３年度教育行政執行方針で、ＳＤＧｓ（持続可能な開発目標）の目標実現を念頭に置いた取組を進めるとした。「質の高い教育をみんなに」「すべての人に健康と福祉を」などを掲げ、ＩＣＴ活用に向けたデジタル教科書の一部導入、教職員の働き方改革に向けた校務支援システム導入などを盛り込んだ。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼社会で生きる力の育成

　幼小中高一貫教育を始めて１０年目を迎える。より緊密な連携が必要となるため、小・中学校においては研究主題を統一し、公開授業を実施することで研究の充実を図る。

　教師の授業力向上に向けて、研修に主体的に参加できる体制づくりに努める。

　２年度に実施した体育専科および体育エキスパート教員巡回指導事業の指導方法等を継続し、一層の体力向上を図る。

　小・中学校で栄養教諭を活用し、継続的に食育指導を行う。

　幼児教育では、外国語活動を年少児から推進する。

　特別支援教育では、個別支援計画「こんぱす」の活用を促進するほか、指導者の研修機会の充実を図る。

　コミュニティ・スクールの推進のために配置した地域コーディネーターの活動が活発になるよう連絡体制、情報共有、研修機会の充実を図る。

　家庭教育の充実に向けて、研修会、講演会などを実施する。

　ＩＣＴによる授業を効果的に行うため、一部教科でデジタル教科書の導入を進める。

　教職員の働き方改革等に向けた取組として校務支援システムを導入する。教職員の健康管理のためストレスチェックを導入する。

　教育環境の充実に向け、全小学校、春松幼稚園の照明ＬＥＤ化、羅臼幼稚園の外壁・内部改修を行う。

▼町の未来を拓く人材の育成

　町を持続的に発展させる人材育成の場として、羅臼高校の高校づくりを支援する。英語教育充実のためにＡＬＴ（外国語指導助手）２人体制で幼小中高に派遣し、英語によるコミュニケーション能力を育む。

　中学校卒業時の英検３級合格率５０％、高校卒業時の英検２級および準２級合格率３０％を目指す。

　防災教育については避難訓練等の継続的実施のほか、１日防災学校事業に取り組む。

▼生涯学習や芸術文化・スポーツの振興

　子どもの読書活動について、親が一緒に読書をするなどの家庭における読書の取組を推進する。

　２年度に行った知床羅臼ＮＯＡＳＯＢＩ・ＭＡＮＡＢＩプロジェクトで創出した新たなフィールドやコンテンツを活用し、ふるさと学習の充実を図る。

　ドローン講座が好評だったため、内容を拡充した講座を検討する。

　耐震・内部改修を行っていた町民体育館を６月にリニューアルオープンさせる。

(市町村 2021-05-14付)