大麻高 ハイブリッド型行事 柔軟な思考をもって 健康講話 冨家教授説明
(学校 2021-06-17付)

大麻高健康講話
分散登校とオンライン学習を組み合わせた

 大麻高校(清水信彦校長)は11日、分散登校とオンライン学習を組み合わせたハイブリッド型行事として、1・2年生を対象に健康講話を実施した。道医療大学心理科学部の冨家直明教授が「高校生のためのメンタルヘルス」と題し説明。気分の変動や精神疾患に一早く気付くために知識をもつことの重要性を伝え、困り事の原因を考える方法を紹介した。

 同校は5月から、新型コロナウイルス感染症拡大による緊急事態宣言の発令を受け、分散登校とオンライン学習を組み合わせたハイブリッド型学習を取り入れている。学校行事に関しても、ICT機器を活用することで感染症対策を徹底しながら実施している。

 今回は、外部講師と学校をオンラインでつなぎ、各教室のプロジェクターと画面共有。在宅の生徒には、プロジェクターの映像をカメラを通して配信した。

 講話は、道教委が平成27年度に開始した道教育カウンセリングICT活用事業を利用した。事業は、札幌市を除く全道の公立学校を対象に双方向情報通信技術を用いて児童生徒や保護者、学校等に助言するもの。

 同校は、コロナ禍の影響等で悩みを抱える生徒が誰かに相談することを選択できるよう促し、命の大切さを考える機会とするために講話を依頼した。

 当日、事業で道教育相談スーパーバイザーを務める冨家教授が、「高校生のメンタルヘルス」と題して講話を進めた。

 コロナ禍で懸念される精神状態の変動や、精神疾患の診断基準を説明。早期治療に向けて発見を早めるために、知識をもつことの重要性を伝えた。また、困り事の原因を考える方法を紹介した。体調や運気、他者とのかかわりなど、多くの原因を考え、活力が湧く合理的な原因を選択することが望ましいと説明し、「様々な人の意見を聞き、自分に取り入れることで柔軟な思考をもってほしい」と呼びかけた。

 受講後、生徒たちは教育支援サービス・Classiで感想を入力。多くの生徒が自身の言動や思考を振り返り、「メンタルを自分でコントロールするために今の自分としっかり向き合っていきたい」「少しずつ意識や考え方を変えられるようにしたい」などと、前向きな声が上がった。

 今回、冨家教授に講話を依頼した松行正人教諭は「気分の変動は誰にでも起こり得ることで、解決方法の選択肢を増やすことが大切。悩みは抱え込まず相談してほしい」と話していた。

(学校 2021-06-17付)

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