札幌市教委　インクルーシブ教育啓発　エピソード集を作成へ　幼児へのかかわり方等発信

（札幌市 2021-07-01付）

　札幌市教委は、昨年５月に策定した市立幼稚園の今後の在り方に関する方針に基づき本年度、市のインクルーシブ教育の理解啓発を図るためのエピソード集（事例集）の作成に取り組む。作成に当たり、独立行政法人国立特別支援教育総合研究所（＝特総研）のインクルーシブ教育システム構築のための地域支援事業に参画。市立幼稚園で蓄積してきた特別支援教育の実践から、幼児理解に基づいた具体的な幼児へのかかわり方などを幼児教育施設に効果的に発信する方法等を研究する。

　方針では、「市立幼稚園の実践研究について、大学や研究機関等の専門機関と連携し、科学的な手法や理論的な裏付けなど専門家の意見を踏まえ先進的な研究に取り組む」としている。

　研究は、幼児教育の質の向上を図るため、市立幼稚園の実践研究の成果を幼児教育施設が活用しやすいよう発信方法を工夫し、内容の充実を図るもの。

　その一環として、前年度から特総研の地域実践研究に参画し、研究の進め方等について市立幼稚園教諭と協議しエピソードを集約。本年度は、効果的な発信方法を検討し、エピソードの編集作業を進める。

　具体的には、幼児教育施設の教職員のニーズに合わせた発信方法を研究。市立幼稚園における特別な教育的支援を必要とする幼児の実態に応じた具体的な手だてとしてエピソードを集約するほか、発信方法について検討する。

　エピソード集は、年度末を目途に完成を目指す。完成したエピソード集は、市内の幼児教育施設に順次配布する予定。

(札幌市 2021-07-01付)