道内各校さまざまな取組紹介　札幌みなみの杜高等支援

（札幌市 2021-07-01付）

　市立札幌みなみの杜高等支援学校（田中進一校長）では、オンラインによる出前授業やＳＤＧｓ（持続可能な開発目標）のワークショップなど、様々な取組を実施している。

◆円山動物園の遠隔出前授業

　６月上旬、２年生５４人を対象に同校で円山動物園Ｚｏｏｍ出前授業を実施した。緊急事態宣言の延長に伴い、当初予定していた校外学習が中止になったことから、オンライン形式に変更。動物園職員による説明を通して、動物の生態や特徴などについて理解を深めた。

　授業では、円山動物園で飼育している動物の生息地、食べ物、体の特徴などについて説明。フラミンゴの体の色の変化、レッサーパンダやキリンの脚のつくりなど、動物園に何度も行ったことがある生徒も驚きの表情を浮かべて動物の生態について学んだ。

　質問コーナーでは「毒がある動物は何を食べているのか」「オオアナコンダの体長はどのくらいか」などについて問いかけるなど、積極的に職員と交流していた。

◆ワークショップ　ＳＤＧｓを学習

　６月上旬、同校にＳＤＧｓファシリテーターの高橋優介さんを講師に招き、ワークショップを実施した。２年生５４人が参加。自分たちの日常生活と世界の貧しい国の現状比較に関する講話やカードゲームなどを通して、世界全体で幸せになるために自分たちに何ができるかを考えた。

　はじめに、高橋さんが日本の社会や経済状況のほか、貧しいとされる国の経済状況などについて講話。「世界では、１０人に１人は、１日２００円以内で生活している」など、日本の生活水準の高さを伝えた。

　講話のあと、カードゲーム「２０３０ＳＤＧｓ」を実施。楽しみながら、自分の国も世界全体も幸せな生活を送るために自分たちに何ができるかを考えた。

　生徒は「フードロスの問題を防ぐために給食などを少しでも残さないようにしたい」「節電や節水など、自分にできることからやっていきたい」などと話していた。

◆コキアの苗育成　今後町内会寄贈へ

　同校は、南区福祉協議会と連携し、コキア（ほうき草）を育てながら、地域との交流を深める学習を行っている。協議会を通して町内会に対し、苗の寄贈を予定。今後も地域住民と共に除草や水やりなどを行い、苗の成長を見守る。

　取組は協議会の提案で本年度から実施。各学年から計２０人が５月から手分けして苗を育ててきた。

　今後は、協議会を通じて希望する町内会に苗を提供。地域交流の一環として生徒が町内会を訪問し、除草や水やりなどを行い苗の成長を見守っていく。

　秋には、住民と刈り取り作業を行い、茎を活用したほうきの作成を予定している。

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