八雲町熊石小 端末持ち帰り 発達段階に応じ課題を アンケートへの活用検討(コロナウイルス関連 2021-07-16付)
【函館発】八雲町立熊石小学校(堀切川治校長)は、1人1台端末の家庭への持ち帰りを通して、児童の学習意欲をかき立てる取組を展開している。6年生の家庭科では、新型コロナウイルス感染防止のため、学校で取り組むことのできない調理学習の課題を低学年の児童には、選択式で回答する問題を課すなど、児童の発達段階に合わせた、活用に努めている。働き方改革の観点では、児童の健康観察をデータベース化し、業務負担軽減の効果も挙げている。今後、児童・保護者向けのアンケートへの活用も検討。緊急時にも迅速な対応ができるよう、効果的な運用を進めていく。
熊石小は、5月中旬から2年生以上の学級で1人1台端末の持ち帰りを開始。新型コロナウイルス感染症の流行状況が悪化した場合を考慮した。
持ち帰りの実施に当たり、入学して間もない1年生には、端末操作の習得を経て、週1回程度端末を持ち帰らせるなど段階的に取り組んだ。
これまでの実践では、児童の同居する家族に発熱などの風邪症状があった場合、Googlemeetで教室と欠席した児童との家庭を接続。可能な限り授業に参加させた。
宮城隆之教頭は「教師からの問いかけによって、児童の理解度を確認することができた」とし、通常授業と同様の効果を実感している。
家庭学習では、担任教諭が児童の発達段階に応じて意欲的に取り組むことのできる課題を考案。
低学年では、担任の質問「皆既月食を見たか」に選択式で回答を求める課題とするなど、時事的な課題もタイミングよく取り上げた。6年生では家庭科の課題を提示。感染拡大防止の観点から調理実習ができないため、児童に調理中の様子や料理を撮影するよう促すなど、各学年の児童が家庭学習に対する意欲をかき立てられるよう、工夫を凝らした。
欠席時や家庭学習での充実を図ることを可能とする一方、宮城教頭は充電設備における課題を指摘。「端末のバッテリーの保持は長くて2日間程度。日々の持ち帰りでは支障がないものの、今後、長期欠席や夏季休業期間への対応が懸念される」と話す。
同校は、児童の健康観察でも端末を活用し、データベース化。宮城教頭は「フォーマット入力によって、調査結果の把握が容易となった。紙を集めていた手間が省け、負担軽減にもつながった」と話す。
今後は、児童や保護者向けのアンケートにおける活用も検討。「業務の効率化を図り、より良い学校づくりに生かしていければ」と期待を寄せている。
(コロナウイルス関連 2021-07-16付)
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