札工高建築科　現場見学会　現場で働くイメージを

（学校 2021-07-26付）

鉄筋の結束など現場の精密な作業を体験した

　札幌工業高校（太田潤一校長）の生徒は１４日、札幌建設業協会（岩田圭剛会長）が実施する現場見学会に参加した。建築科の２年生６７人が参加し、札幌市都市局発注の「発寒団地建替４号棟新築主体」の工事現場を見学。生徒は大規模建築物における躯体工事の施工過程や、専門工事業者の職人技を間近で見ながら、建設現場で働くイメージを膨らませていた。

　札幌建設業協会は例年、業界における喫緊の課題となっている若手技術者の確保に向け、同校の生徒を対象とした現場見学会を開催している。対象となった発寒団地４号棟の建替現場は、鉄筋コンクリート造９階延床面積５５４１・８７平方㍍の住宅を新築するもので、㈱藤井工務店（札幌）が令和４年８月の竣工を目指し、整備を進めている。

　はじめに、施工者を代表してあいさつに立った藤井工務店の藤井勢也副社長は、「現場仕事はやりがいがある。皆さんの中から、将来の現場を担う貴重な人材が生まれてくれればうれしい」と期待。また、同高卒業生で、藤井工務店社員の大山口練さん（平成２８年卒）が、建設業協会主催の現場見学を契機に建設業界に足を踏み入れたことを説明し「機会を逃さず有意義な時間にしてほしい」とエールを送った。

　続いて、現場の担当者が工事概要や現場の施工サイクル等を説明。その後、一行は班に分かれて１階から６階までのコンクリート躯体の施工手順を見て回ったほか、タブレット端末を活用して完成後の部屋の様子をＶＲで確認した。

　このほか、建設産業専門団体北海道地区連合会による、とび・土工、鉄筋、型枠、左官の４工種の体験ブースに参加。生徒は足場の組み立て・解体、鉄筋の結束作業など、専門工事業の職人技を間近で教わり、楽しみながら作業に取り組んでいた。

　見学後、生徒を代表してあいさつに立った本間銀次郎さんは「現場の作業内容、やりがいが分かってとても良い経験になった。今後の学校生活、進路の参考にしていきたい」と話していた。　

(学校 2021-07-26付)