札幌市　平和のつどいオンライン　平和　考える機会を　被爆体験者の講話等配信

（札幌市 2021-08-16付）

　札幌市は１１日から、市のＹｏｕＴｕｂｅチャンネルを活用した「平和のつどいオンライン」を開催している。道被爆者協会の金子廣子さんが自らの体験を交えて講話。このほか、平和へのメッセージの入賞児童生徒が作品に込めた思いを自身の言葉で語るなど、市民全体で戦争のない平和な世界の実現について考える機会を提供している。動画は９月１日午前８時４５分まで公開する。

　平和のつどいは、８月の平和月間のイベントの一つとして行っているもの。児童生徒から募集する平和へのメッセージの表彰式や、平和へのメッセージ受賞者が広島や長崎、沖縄を訪問し、学んだことを報告している。

　本年度は新型コロナウイルス感染症のため、各県への訪問は中止。「平和のつどいオンライン」として、講話などを配信することにした。

　動画では冒頭、秋元克広市長は「市の未来を担う子どもたちが平和について考え、作品を応募してくれたことに感謝している」と述べた上で、「終戦から７６年が経過する中で、若い世代に平和について考える機会を提供したい。今回の機会を通じ、あらためて平和について考えてほしい」と呼びかけている。

　つぎに、平和へのメッセージで優秀賞を獲得した４人の児童生徒が、絵や詩に込めた思いを自身の声で紹介。核兵器廃絶や命の大切さを訴えるメッセージを読み上げた。このほか、入選１６作品を紹介している。

　道被爆者協会の金子さんは、戦時中の体験などについて講話。広島県で被爆して父親と姉を失ったことや、北海道移住後の過酷な生活について説明している。

　次世代の子どもたちに対しては、「今、当たり前に送っている生活が爆弾一つでなくなってしまう。現在は、地球を滅ぼしてしまうような核兵器もある。若い人たちには、平和な国にするための運動を学んでほしい」と呼びかけている。

(札幌市 2021-08-16付)