３定札幌市議会決算特別委員会（令和３年１０月１４日）　不登校　小中３４７５人 ２年度児童生徒問題行動等調査

（札幌市 2021-10-15付）

　札幌市教委の長谷川正人児童生徒担当部長は、１４日の３定市議会第一部決算特別委員会で、文部科学省が１３日に公表した令和２年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査における札幌市の現状を報告した。市における２年度の不登校児童生徒数は小学校が１０７５人、中学校が２４００人の計３４７５人。小・中学校ともに全国同様増加傾向にあり、特に最近では小学校の増加が顕著となっていることを伝えた。

　市は、市内６ヵ所に設置した教育支援センターにおいて集団での学習や体験活動等を通して少しずつ心の元気を取り戻すなど、一人ひとりの子どもに寄り添った支援に努めている。

　教育センターにおいては、不登校児童生徒や保護者の教育相談を受け付けているほか、不登校の悩みをもつ保護者の交流会を開催し、困りや不安を共有したり子どもとのかかわり方を学んだりするなど保護者への支援にも取り組んでいる。

　長谷川児童生徒担当部長は、不登校について未然防止の取組が重要との認識を示し、今後、小学校段階の未然防止の取組を充実させるために電話がけや朝の出迎え等のきめ細かな支援を行う相談支援パートナーの活用を進めるとともに、ＩＣＴ機器を利用して日常的に学校と家庭の連携を深められるような取組を検討していく考えを示した。

　また、中学校進学時に不登校が増える傾向にあることを踏まえ、小・中学校９年間の育ちを見通した指導や支援の在り方を共有し、すべての子どもが安心・充実した学校生活を送ることができるよう、教育委員会と学校が一体となって未然防止の取組を進めていく意向を示した。

　伴良隆委員（自由民主党）の質問に対する答弁。

(札幌市 2021-10-15付)