文科省　４年度概算要求　主要事項⑤　共通テスト問題を改善　修学支援　確実に実施へ

（国 2021-10-25付）

◆高等教育局

【ウィズコロナ・ポストコロナ時代の高大接続改革の推進】＝７億円

　大学入試のあり方に関する検討会議においては、新型コロナウイルスの感染拡大が、学校教育や大学入試にも大きな影響を与える事態になったことを踏まえ、ウィズコロナ・ポストコロナ時代の大学入学者選抜の在り方についての議論を行っていた。検討会議の提言がまとまったことなどを踏まえ、大学入学者選抜の改善など高大接続改革を推進するための取組を充実させる。

▼大学入学者選抜における共通テスト改革推進事業＝６億円

　大学入学共通テストについて、新学習指導要領に対応した試験問題の調査研究等を実施するとともに、各教科・科目の特質に応じ、知識の理解の質を問う問題や思考力・判断力・表現力等を発揮して解くことが求められる試験問題を作成する。

▽６年度から実施する新学習指導要領に対応した試験問題の調査研究（試行問題の作成と検証など）

▽思考力・判断力・表現力等を重視した共通テストの試験問題の一層の改善

▼大学入学者選抜改革推進委託事業（ＣＢＴ）＝１億円

▽ＣＢＴ導入に伴う課題（均質で質の高い受験環境の確保、トラブル等への対応、社会全体の理解等）の克服に向け、個別大学と大学入試センターが連携・協力して、大学入学者選抜におけるＣＢＴによる効果的な試験の実施方法について検討を行い、ＣＢＴ活用についての知見を集積する

▼大学入学者選抜改革推進委託事業等＝２０００万円

　高校での学習の成果を大学入学者選抜および大学入学後の学習・指導等に活用するための実証研究、入試選抜区分ごとの実態調査、総合的な英語力の育成・評価、記述式問題、特別選抜など好事例の公表等の取組を推進する。

【高等教育の修学支援の確実な実施】＝事項要求

▼無利子奨学金

▽貸与月額＝学生等が選択（私立大学自宅通勤の場合、２万円、３万円、４万円、５万４０００円）

▽貸与基準

・学力＝高校評定平均値３・５以上（予約採用時）など。住民税非課税世帯の学生等は・成績基準を実質的に撤廃

・家計＝私大自宅・給与所得・４人世帯の場合、年収８０４万円以下

▽返還期間＝卒業後２０年以内。所得連動返還を選択した場合は、卒業後の所得に応じて変動

▽返還利率＝無利子

▼有利子奨学金

▽募集人員＝７２万６０００人

▽事業費＝６２０５億円

▽貸与月額＝学生等が選択（大学等の場合、２～１２万円の１万円単位）

▽貸与基準

・学力＝平均以上の成績、特定の分野において特に優秀な能力を有する、学修意欲がある

・家計＝私大自宅・給与所得・４人世帯の場合、年収１１４７万円以下

▽返還期間＝卒業後２０年以内（元利均等返還）

▽返還利率＝上限３％（在学中は無利子）。３年３月貸与終了者は利率見直し０・００４％、利率固定０・２６８％

(国 2021-10-25付)