文科省　MEXCBT機能拡充　希望全校で活用可能に　自治体学力調査の配信も

（国 2021-11-10付）

　文部科学省は、CBT（Computer　Based　Testing）システムMEXCBT（メクビット）の全体スケジュールをまとめた。１１月下旬に機能拡充版を公開し、希望する全国の学校で活用可能に。機能・コンテンツを順次拡大し、自治体の学力調査の配信も可能とする。令和４年度からは通年での利用を検討している。

　MEXCBTは、児童生徒の学びの保障の観点から学校や家庭で学習やアセスメントができるCBTシステム。一問一答または複数問題いずれかの形式で端末から回答。自動採点を行い、学習eポータル（学習管理機能を備えたソフトウェア）で学習結果やクラス内の順位を確認できる。

　国や自治体が作成した問題（全国学力・学習状況調査、高卒認定試験、地方学力調査など）の公的機関等が作成した問題や、教員が独自に作成した問題も利用可能。国際標準規格などの汎用的な仕組みを導入することで、利活用者・事業者を超えて相互に利活用できることが特徴となっている。

　令和２年度にプロトタイプを開発し、国が作成した既存の問題約２０００問を搭載。全国の学校で実証研究に取り組んできた。

　本年度は、システムの機能の改善・拡充や問題を追加し、１１月下旬から希望する全国の小・中学校、高校、特別支援学校などで活用可能となる。費用は無料で、現在利用申込を受け付けている。

　コンテンツは順次追加し、自治体の学力調査、動画を活用した問題、学力調査の児童生徒向け解説などを搭載する予定。来年１月以降、特定の問題を自治体や学校に配信可能とする。

　来年３月からは教員の手動採点を試行するほか、問題のメタ情報登録・公開申請を受け付ける。４年度から全国学力・学習状況調査のCBT試行調査で活用し、通年での利用が可能となる見通し。

　文科省は、２９日に運用支援サイトを開設予定。搭載問題の一覧、Q＆Aやマニュアルを公開する。

(国 2021-11-10付)