文科省 地域協働高校改革推進事業 3年間の探究活動披露 登別明日中等 成果発表会
(国 2021-11-15付)

登別明日中等教育改革推進事業
生徒が取り組んできた活動の成果を発表

 【室蘭発】登別明日中等教育学校(志知芳彦校長)は6日、同校で文部科学省研究指定事業「地域との協働による高校教育改革推進事業(グローカル型)」の成果発表大会を開催した。道内をはじめ、全国各地から学校関係者、行政機関およびNPOなど、オンラインも含め総勢約40人が参加した。テーマ「本校生徒が切り開いた3年間の探究活動の成果~グローカル事業の総括と地域との協働による教育課程開発の成果」のもと、これまでの取組を報告した。

 同校は、5年間のスーパーグローバルハイスクール指定事業に続き、令和元年度から同事業の指定を受けている。「グローバルな視点をもって地域を支えるリーダーの育成」を目的に、地域とコンソーシアムを構築。将来の地域ビジョン・求める人材像を共有し、地域協働に資する学習カリキュラムの開発などを進めている。

 大会では、「医療」「福祉・格差」「福祉・啓発」「循環」「産業」「活性化」の6つのカテゴリーに分けられた会場から、5年次生(高2)、4年次生(高1)による59の課題探究インタビューを皮切りに、グローバル部門の発表、6年次生(高3)の発表など、生徒が興味・関心に基づき地域と探究した成果を披露した。

 視察した同事業企画評価会議の浦崎太郎座長(大正大学地域創生学部社会共生学部公共政策学科地域創生学科教授)は、「新学習指導要領の目指す姿である。胸を張って全国に発信し、普及に努めてほしい」と講評した。

 日本生涯教育学会道支部(佐久間章支部長)は6日、札幌市内の道科学大学サテライトキャンパスを主会場に、第38回道生涯学習研究集会を開いた。テーマ「現代社会の問題と社会教育を考える~少子高齢化社会と共に生きる術を探す」のもと、研究・実践発表や基調講演を実施。社会教育が果たすべき役割や意義について考えを深めた。

 道民カレッジ連携講座として開催。生涯学習・社会教育にかかわる研究者・実践者・学生、市町村・市町村教委職員および各種審議会役員、生涯学習・社会教育関係団体の関係者および小・中学校・高校の教職員などがオンラインで参加した。

 佐久間支部長は開会式で、わが国と本道における高齢化率を示し、「住民同士が共に活動することで何を学ぶのか、人間らしく生きるとはどういうことなのか、大人の学びの視点から現代社会の課題と社会教育を考えたい」と訴えた。

 引き続き、道科学大全学共通教育部教授の出口寿久さんらが研究・実践発表した。出口さんは、「公民館からコミュニティセンター等への移行実態からみた社会教育行政の課題と方策」と題して発表。コミュニティセンター等を活用した活動が盛んな島根県を例に、社会教育に携わる人材育成に教育委員会等のかかわりが必要不可欠と訴えた。

 このあと、NPO法人コミュニティワーク研究実践センター理事長の穴澤義晴さんが「困り事を困り事で解決する~生活困難な若者と地域の高齢者の関係を考える」と題し基調講演。また、NPO法人上美生理事の蘆田千秋さんによる実践報告、「少子高齢化社会と共に生きる術を探す」と題した研究協議を行った。

(国 2021-11-15付)

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