札幌市教委　通学路の安全対策　残り２７ヵ所で対策　通学路変更や交通安全指導等

（札幌市 2021-11-17付）

　札幌市教委は、７月から８月にかけて実施した市内小学校の通学路の合同点検における対策個所数と対策実施時期を取りまとめ、１１日に文部科学省に報告した。学校および教育委員会担当の対策必要個所８１ヵ所のうち、「見通しのよい道路や幹線道路の抜け道になっている道路など車の速度が上がりやすい個所や大型車の進入が多い個所」などの観点に該当する個所は７７ヵ所。このうち、すでに対策済は５０ヵ所。本年度中に２０ヵ所、来年度以降に７ヵ所で、通学路に関するマップの作成や児童へ交通安全に関する指導・啓発の取組などの対策を講じる。

　ことし６月、千葉県八街市で下校中の児童の列にトラックが突っ込み、５人が死傷する事故が発生。文科省は、全国の都道府県教委などに対し、市町村立小学校の通学路における合同点検の実施を要請し、通学路の安全対策を講じるよう依頼した。

　これを受け市教委は、７月中旬、市内の各小学校長あてに通知「通学路における合同点検の実施について」を発出。調査に当たって、①見通しのよい道路や幹線道路の抜け道になっている道路など車の速度が上がりやすい個所や大型車の進入が多い個所②過去に事故に至らなくても、ヒヤリハット事例があった個所③保護者、見守り活動者、地域住民等から市町村への改善要請があった個所―の３つの観点を踏まえて抽出するよう求めた。

　札幌市教委が７月から８月にかけて実施した市内小学校における通学路の合同点検の結果、学校・教育委員会担当の対策必要個所は計８１ヵ所あった。

　うち、３つの要請の観点に該当する個所は７７ヵ所。横断歩道の白線や点字ブロックの剥がれなど、要請の観点以外の個所は４ヵ所あった。

　７７ヵ所のうち、対策済は５０ヵ所、本年度中に実施する個所は２０ヵ所。残り７ヵ所は来年度以降に対策を講じる。具体的には、児童への交通安全にかかわる指導・啓発の取組の実施や通学路に関するマップの作成、通学路の変更などの対策を講じる。

　要請の観点以外の４ヵ所はいずれも本年度中に対策を施す予定。

　なお、学校・教育委員会以外が担当する対策個所をみると、防護柵、路面標示、警戒標識の設置などの対策を講じる道路管理者担当が３６ヵ所、横断歩道の停止線の塗り直しなどを行う警察担当が２７ヵ所あった。

(札幌市 2021-11-17付)