札幌市宮の丘中　講演会　ヒグマ接近防止対策を　対応に当たる市職員が講師

（札幌市 2021-11-18付）

ヒグマの習性を知ることの大切さを伝えた

　札幌市立宮の丘中学校（長内康志校長）で１０日、宮の丘中学校区青少年健全育成推進会主催の講演会が開かれた。学校関係者および地域住民合わせて２５人が参加。市西区市民部の久我智哉地域安全担当係長と市環境局環境管理担当部の鎌田晃輔熊対策調整担当係長が講師を務め、ヒグマを寄せつけない対策としてヒグマの習性を事前に知る必要性を説いた。

　ことしは、例年に増して市街地にヒグマが出没する事例が増加。また、宮の丘中学校区でヒグマの目撃情報が相次いで寄せられたことから講演会を企画。直接対応に当たる市の職員の話を聞き、ヒグマ対策について理解を深めることをねらった。

　はじめに、久我係長が宮の丘中のある西区における熊の出没状況を報告。本年度は前年度と比べ倍以上も出没しているとし、「本年度は捕獲に至らなかったことから来年度も出没する可能性がある」と注意喚起した。

　その上で、ヒグマを寄せつけない対策を講じる必要性を示し、日ごろからヒグマの習性を知ることや、ごみ出しのルールを守ること、農作物をしっかり管理することに気をつけるよう呼びかけた。

　鎌田係長は、ヒグマの市街地への侵入抑制やヒグマが出没した際の適切な対応を示した「さっぽろヒグマ基本計画」について説明。市街地侵入抑制策として、①電気柵の普及②河畔林等の緑地管理③市民啓発④生息調査―の４点を示していることを紹介した。

　このほか、来年１、２月に西野まちづくりセンターで新しい「さっぽろヒグマ基本計画」の意見募集に向けた座談会を予定していることを伝えた。

(札幌市 2021-11-18付)