札幌市　４年度予算要求概要　新規に給食費公会計化　初の義務教育学校へ経費も

（札幌市 2021-12-09付）

　札幌市は７日、各部局が財政局に提出した令和４年度予算要求の概要を公表した。一般会計の要求総額は、前年度比４・５％増の１兆１６４５億円。うち、ポストコロナに向けた社会経済活動の回復・発展に資する事業のほか、デジタル化や事務の集約化等の新たな成長を推進するための予算枠「新たな成長推進枠」は、１２５２億円となった。教育委員会関係の新規事業をみると、５年度からの学校給食費の公会計化システムの構築に９２００万円、福移小学校と福移中学校を統合し、５年度の開校を目指している市内初の義務教育学校の関連経費に５４００万円を要求している。

　教育委員会の要求総額は、１５・２％増の５０５億７３００万円で、新たな成長推進枠は１２億４５００万円。小・中学校のリニューアル改修費やＧＩＧＡスクール構想推進費の増額などによって、大きく伸びた。

　新規事業をみると、学校給食費公会計化事業に９２００万円を計上。５年度からの学校給食費の公会計化の開始に向け、新たなシステムを構築していく。

　福移小学校と福移中学校の統合校として、５年度の開校を計画している義務教育学校の関連経費に５４００万円を措置した。

　成長推進枠のうち、ＧＩＧＡスクール構想推進には１０億４９００万円を計上。１人１台端末を使用した授業等に必要なハードウェアおよびソフトウェア整備、高校での端末活用に向けたソフトウェアの整備などを進めていく。

　既存の学校用ＩＣＴ機器の維持管理や校務等における情報資産の一元管理に向けたサーバー機器の整備など、教育の情報化推進には２６億９３００万円を積み上げた。

　新型コロナウイルス感染症予防対策に充てる学校保健費に１億９６００万円を充てたほか、図書館地域開放事業やサッポロサタデースクールなどを行う地域活動推進費に９４００万円を計上した。

　このほか、本町小学校など５校の改築、新陽小学校など３校のグラウンド造成等にかかる学校改築費に７３億３３００万円、小学校延べ１２８校、中学校延べ８８校などの施設改修等整備費に６５億４７００万円を措置した。

◆子ども未来局　１２６７億円

　子ども未来局の要求総額は、前年度比２・９％増の１２６７億３００万円。新たな成長推進枠は９億２５００万円となった。

　新規事業では、児童養護施設等体制強化に２６億６０００万円を計上。児童養護施設等の児童指導員を補助する人材などを配置する。

　また、ヤングケアラーの理解促進に向けた研修やピアサポートを実施するヤングケアラー支援推進費に５５０万円を盛り込んだほか、私立保育所等における冷房設備の新規設置費用を補助する保育施設冷房設備補助金には４５００万円を計上している。

(札幌市 2021-12-09付)