職場体験通し魅力発信を　道教委　幼児教育推進協議会　保育者確保へ実習内容見直しも

（道・道教委 2022-01-28付）

　道教委は２６日、第３回道幼児教育推進協議会をオンライン開催した。道幼児教育振興基本方針改訂案の構成や目標指標のイメージを示し、委員が意見。保育者の人材確保に向けては、中学生や高校生を対象にしたインターンシップの充実、教育実習の在り方の見直しの必要性について意見が挙がった。

　道幼児教育振興基本方針は平成３０年度に策定。質の高い教育を提供する研修機会の確保や助言体制をはじめ、家庭や地域など幼児教育充実に向けた基本的な方向性を示すもの。令和４年度で計画期間が完了することから、方針改訂へ準備を進めている。

　この日、学識経験者、市町村・市町村教委、幼稚園、保育所、認定子ども園の関係者ら委員１５人が出席した。

　開会に当たり山本純史総務政策局長兼幼児教育推進局長は、子ども政策の新たな推進体制に関する基本方針の閣議決定やこども家庭庁の創設など国の動向を踏まえ、新たな方針へと反映する考えを示した。

　議事に入り、大畑明美道幼児教育推進センター長が、方針改訂案の構成、施策項目、目標指標のイメージについて説明。関係法令や資料へのアクセスが容易となるよう、冊子からデータ形式へと変更することを伝えた。

　目標指標では、新たに保育者の人材確保に関する指標追加を検討。幼児教育の人材確保や質向上を図るため、中学生や高校生を対象とする職場体験やインターンシップの充実など、保育の楽しさや意義を発信する必要性が指摘された。

　教員養成課程卒業者の幼児教育施設への就職率向上に向けては、実習後の報告書作成の負担感や大学での学習内容とのギャップから志望を取りやめる学生がいるなどの実態もあることから、教育実習や指導方法の在り方を見直すべきとの意見も。中学生や高校生も含め、保護者と交流し、自己肯定感を育む機会を設けるよう提案した。

　今後のスケジュールをみると、３月に方針改訂案の骨子案、７月に素案をまとめ、パブリックコメントや議会議論を経て来年３月に最終案を策定する予定。

(道・道教委 2022-01-28付)