道教委・道警　連携強化で初研修　子を被・加害者にしない　犯罪被害等回避へ意識共有

（道・道教委 2022-02-08付）

児童生徒の問題行動や少年非行の現状について説明

　道教委と道警は３日、学校と警察の連携強化に向けた道教委と道警による連携研修会をオンラインで初開催した。道内の教職員や警察官約２００人が受講。意見交換で道警は、新型コロナウイルス感染症に対応した非行防止教室の開催方法や相談窓口などを学校関係者に助言し、児童生徒の非行・被害防止に向けた連携の一層の強化を確認した。

　研修は、両者の相互派遣による人材ネットワークを活用し、非行防止教室等のより効果的な取組を推進するとともに、学校と警察の相互連携の一層の充実を図ることが目的。

　道内の学校の教員や行政職員約１７０人、道警の各方面本部・警察署の警察官約３０人が参加した。

　開会に当たり、道教委生徒指導・学校安全課の金子芳生課長補佐は、子どもたちの環境が大きく変化する中、課題を共有して学校と地元警察署が一層の連携を強化し、子どもたちを守る取組を推進する研修会の趣旨を示した。

　続いて、道教委・道警職員が児童生徒の問題行動の状況、少年非行の現状と課題を説明。大麻乱用による犯罪少年の増加、インターネットに起因する性的被害の危険性を伝えた。

　つぎに、学校と警察の連携の充実、児童生徒の非行・被害防止に向けた学校との連携について講義。受講者は非行防止教室の開催目的や学校の要望把握、両者の連携の重要性について理解を深めた。

　最後に、学校と警察による連携状況についてグループ協議。学校からは、インターネットやSNSなどのトラブルの増加や、感染症に対応した非行防止教室の開催が課題として挙がった。

　これに対し道警から、校内放送を活用した非行防止教室の音声データや分割開催の方法を情報提供。相談すべき窓口について「警察署の規模によって対応部署は異なるため電話しやすい窓口でよいが、まずは少年係に連絡してほしい」と助言した。

　このほか、「障がいのある児童生徒が被害に遭った場合、教員が一緒に困り事を伝えてほしい」「絶対止めなくてはならないのは、子どもが犯罪の被害者や犯人になってしまうこと。小さいうちから芽を摘み取ることが重要」など、活発に意見を交わした。

(道・道教委 2022-02-08付)