7校・1団体 栄誉輝く 石狩局 管内教育実践表彰
(道・道教委 2022-02-08付)

教育実践・千歳市立祝梅小
千歳祝梅小

 石狩教育局は、3年度管内教育実践表彰の受賞校・団体を決定した。学校教育では、千歳市立祝梅小学校、北広島市立東部中学校、北広島市立東部小学校、北広島市立北の台小学校、石狩市立浜益小学校、石狩市立石狩中学校、札幌南高校定時制の7校が受賞。社会教育では、特定非営利活動法人こども・コムステーション・いしかりの1団体が栄に浴した。表彰状贈呈式は、新型コロナウイルス感染症の影響で現時点では未定。

 受賞校・団体の功績概要はつぎのとおり。

【学校教育】

▼千歳市立祝梅小学校(橋本由美校長、児童数236人)=夢をもち、主体的に行動する子を育む教育活動の推進

 長年にわたって、「すくすく のびのび みとめ合い、まなび合い、たかめ合い、きたえ合う祝梅っ子」を教育目標に掲げ、特色ある教育活動の推進に努めている。

 特に、2年度からは、道ふるさと教育・観光教育推進事業の協力校・実践校として、総合的な学習の時間を中心に、児童がアイヌの人たちの歴史・文化等について系統的に学んだり、地域との関わりについて考えたりする活動を実施するなど、ふるさとに対する愛着や誇りを育む教育活動の推進に向けて大きな成果を上げている。

 また、「学びに向かう力を身に付け、共に高め合う子どもの育成」を研究主題に掲げ、育成を目指す資質・能力を踏まえ単元において言語活動を設定したり、児童の意欲を高める振り返りを工夫したりするなど、授業改善に向けた実践は高く評価できる。

 2年度道ふるさと教育・観光教育推進事業協力校、3年度道ふるさと教育・観光教育推進事業実践校。

▼北広島市立東部小学校(佐藤辰彦校長、児童数364人)、北広島市立北の台小学校(山村健史校長、児童数375人)、北広島市立東部中学校(北村安雄校長、生徒数372人)=学校・家庭・地域が一体となった子どもたちの連続した学びを支える体制の構築

 長年にわたって、中学校区において、「夢をかなえるため学んだことをもとに自分の言葉で堂々と語れる姿」を目指し、家庭・地域と連携し特色ある教育活動の推進に努めている。

 特に、平成30年度からは北広島市において小中一貫教育を導入し、東部中学校地区の目指す子ども像の実現に向け、義務教育9年間を見通した系統的な指導や学習規律を中心とした学習環境の整備に努めるとともに、その実践を全国に向けて発信するなど小中一貫教育の推進に向けて大きな成果を上げている。

 また、「児童・生徒一人一人に“確かな学力”が身につく授業の創造」を小・中学校共通の研究主題に掲げ、見方・考え方の質を高める実践を推進するなど、授業改善や教職員の資質向上に向けた実践は高く評価できる。

 第16回小中一貫教育全国サミット授業公開。

▼石狩市立浜益小学校(德田和之校長、児童数28人)=個や集団の学びによる「確かな学力向上」の推進

 長年にわたって、「なかよくし 助け合う子ども」「進んで学び よく考える子ども」「めあてを持ち やりぬく子ども」「じょうぶで たくましい子ども」を教育目標に掲げ、特色ある教育活動の推進に努めている。

 特に、元年度からは「自分の考えと友だちの考えをつなげて、思考が深められる子どもの育成」を研究主題に掲げ、国語科を中心に論理的思考力を高めるための授業展開や教材・教具の工夫、考えを深めるための学習課題の設定に取り組むなど、主体的・対話的で深い学びの実現に向けて大きな成果を上げている。

 また、3年度石狩管内教育研究会学校課題研究発表会に向けて研修係を中心に全教職員で組織的に研究を進め、授業実践や研究の成果を遠隔会議システムで配信し広く周知するなど、授業改善に向けた実践は高く評価できる。

 3年度石狩管内教育研究会学校課題研究発表会開催。

▼石狩市立石狩中学校(坂田育子校長、生徒数65人)=学習意欲を高め、「新しい社会で生きる力」を育む教育の推進

 長年にわたって、「心身ともに健康で よく考える生徒」「互いに認め合い 協力し合う生徒」「自ら進んで実行し 最後までやりぬく生徒」を教育目標に掲げ、特色ある教育活動の推進に努めている。

 特に、2年度からは、学校力向上に関する総合実践事業の中核校として近隣の小学校とともに、学習規律等を中心とした学習環境の整備や、専科指導教員の活用による小・中学校の系統性を踏まえた学習指導の充実を推進するなど、小中連携を踏まえた学校改善に大きな成果を上げている。

 また、「主体的に学び、協働的に創造する生徒の育成」を研究主題に掲げ、授業における「見通す・振り返る」場面を設定したり、生徒同士が協働する場面を工夫したりするなど、授業改善に向けた実践は高く評価できる。

 2・3年度学校力向上に関する総合実践事業地域指定中核校。

▼札幌南高校定時制課程(廣田定憲校長、生徒数55人)=地域等の教育資源の活用および連携によるキャリア教育の推進

 長年にわたって、「夢を諦めない」を合言葉に、深い教育的愛情の中で生徒の現状を取り巻く様々な環境に寄り添い、生徒に自己有用感を持たせるなど、進路実現に必要な力を育む教育の推進に努めている。

 特に、地域等の教育資源の活用および連携によるキャリア教育として、グループホーム等福祉施設や社会福祉協議会と連携し、高齢者交流、認知症サポーター養成講座、地域見守りサポーター養成講座を実施し、思いやりの心を育み、地域社会への福祉活動を推進する取組を実践するなど、大きな成果を上げている。

 また、企業および上級学校見学会や宿泊研修時には工場現場見学を通して、産業現場への理解を深め、主体的な進路選択ができる能力を育成するなど、地域等を活用したキャリア教育の実践は高く評価できる。

【社会教育】

▼特定非営利活動法人こども・コムステーション・いしかり(伊藤美由紀理事長、役員・職員74人)=「子どもに夢を、生きる力を」を合い言葉にした子どもの居場所づくり

 平成14年、「子どもに夢を、生きる力を」を合い言葉に子どもが自ら育つ地域づくりを推進することを目的に設立した。

 設立以来、石狩市の子どもたちが安心できる居場所づくり、子どもの心身の発達に寄与する体験の場づくり、子育て中の母親などの支援活動に取組んでいる。

 石狩市内の就学援助の中学生を対象とした学習支援事業、情報リテラシーを学ぶメディア体験事業、協力することの大切さを学ぶ自然体験活動事業など子どもの体験の機会や居場所を提供する事業、子育て中の保護者を対象とした相談電話事業、相談ボランティア養成事業など地域の子育て環境を構築する事業に継続的に取り組んでいる。

 事業の参加者だった児童生徒が成長し、事業のサポーターとして活躍したり、保護者として相談事業を活用したりするなど、地域における切れ目ない子育て支援、地域全体で子どもを守り育てる環境づくりの実績は高く評価できる。

 3年道教委主催「放課後活動推進協議会」実践発表。

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