３施策の取組状況確認　札幌市教委　生涯学習構想実施報告

（札幌市 2022-03-02付）

　札幌市教委は、第３次市生涯学習推進構想の２年度実施報告を公表した。３つの基本施策に対する前年度の取組状況と今後の方向性を示し、市における生涯学習の一層の推進につなげていく。

　市は、平成２８年度に第３次市生涯学習推進構想を策定。時代の変化等に対応した生涯学習推進の基本的な考え方と方向性を整理し、関連する施策を総合的・計画的・体系的に進めていくことを目的としている。

　構想では、①学びを生かして未来を創造する人づくり②学びで育むつながりづくり③学びを支える環境づくり―の３つを基本施策とし、７つの施策の方向性に沿った事業を進めている。

　①では、個人の自立と共生に向けた多様な学びの機会の提供を進めるとともに、学んだ成果を生かして主体的に社会に参画するための支援事業を展開した。

　実施事業をみると、保護者啓発支援事業では、家庭の状況に対応した預かり保育を市立幼稚園９園で実施。２３８日で延べ２万２９１人が利用した。

　また、地域開放図書館が設置されてない小学校７４校に対し、学校図書館ボランティアを派遣。多くの児童が本に触れる機会提供に努めた。

　②では、次世代の担い手の育成などを通じて、社会との関わりや新たなつながりを見いだし、地域をはじめとする様々な場においてコミュニティの構築に関連した事業を実施。

　次世代の活動の担い手育成事業では、小学校や児童会館等で、まちづくり活動について学ぶことができるボードゲーム「ＭａＧ」を活用。１７２人の児童が町内会や町づくりセンターの役割などを学んだ。

　③では、市民がいつでも・どこでも自由に学んだり、活動したりすることのできる環境づくりの推進を目指した。

　保育士等支援事業では、保育士の復職支援や保育所からの求人マッチングなどを行った。

　今後の対応としては、新型コロナウイルス感染症拡大時においても影響を受けにくい事業の実施手法を検討する方針。

(札幌市 2022-03-02付)