特セン 学級担任のハンドブック 10年ぶりに新訂版作成 Q&A等でポイント明確化(道・道教委 2022-03-09付)
道立特別支援教育センターは『特別支援学級担任のハンドブック(新訂版)』を作成した。前回の「改訂版」から約10年ぶりに、近年の動向と新学習指導要領の趣旨を踏まえた内容とした。初めて特別支援学級を担当する教員がすぐに活用できるよう、テーマごとにQ&Aや図などでポイントを明確化。また、関係資料やウェブページに直接アクセスできる2次元バーコード等を掲載し、より深く知りたいときや経験を積んだ教員にも役立つものに。今月下旬にセンターウェブページで公開する予定。
同センターでは、新たに特別支援学級を担当する教員等のため、平成22年に『特別支援学級担任のハンドブック(改訂版)』を作成。約10年が経過し、障害者の権利に関する条約の批准に伴い、障害者差別解消法の施行など共生社会の形成に向け環境が大きく変化し、また新学習指導要領によって教育全体の新たな方向性が示されたことから、これらを踏まえた内容とした。
作成に当たっては、ニーズ調査協力校を選定し、教育課程や指導内容・指導方法を収集。授業者が困っていることなども聞き取り、内容に反映させた。
新訂版は6つの章で構成。I「特別支援教育の基本」では、理念と現状といった基礎的内容や、インクルーシブ教育システムにかかる内容、31年から始まった新しい形の知的障がい特別支援学校高等部にかかる入学者選考検査の変更点や教育相談のポイントなどを掲載。
Ⅱ「魅力ある学級経営のために」では、特別支援学級の法的根拠、学級担任となったらまず何をするか、児童生徒理解、学級経営の工夫、出席簿、指導要録などについて説明。
Ⅲ「個が生きる学習指導のために」では、教育課程の編成や各教科等の指導を進めるためのポイント、個別の教育支援計画や個別の指導計画の作成のほか、評価、カリキュラム・マネジメントの充実について掲載。
Ⅳ「指導に当たって大切なこと」では、主に授業づくりに関わって、合理的配慮の例や、主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業づくり、学習指導案の作成、問題行動への対応も含めた生徒指導などの内容を掲載している。
Ⅴ「各障がい種の指導のポイント」では、障がい種ごとにページを設け、指導や教育課程編成に当たっての考え方と、道内小・中学校の特別支援学級から提供された具体的な実践事例を紹介。
Ⅵ「理解と協力を得るために」では、交流・共同学習を実施する上での留意事項や、校内支援体制づくりに向けた理解・協力を得るための工夫、医療や福祉といった関係機関との連携について掲載している。
各ページの構成は、日々の業務の中で基本的な内容を知り指導に活用するとともに、どうすれば良いか迷ったときの道しるべとなるよう、ポイントを図やQ&Aなどで分かりやすく解説。
また、より詳しく知りたいときに関係資料やウェブページに直接アクセスできるよう、2次元バーコードやハイパーリンクを掲載している。
新訂版は今月下旬にセンターのウェブページで公開する予定。
(道・道教委 2022-03-09付)
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