一次提言素案作成　５月中にまとめへ　教育未来創造会議WG

（国 2022-04-22付）

　政府の設置する教育未来創造会議ワーキング・グループは「我が国の未来をけん引する大学等と社会の在り方について（第一次提言）」素案をまとめた。１９日の記者会見で末松信介文部科学大臣は、５月中に提言をまとめる予定を示し「学生が一定の専門性を身に付けつつ、文理横断で学べる環境を推進していきたい」と述べた。

　提言は、国の未来を担う大学等と社会の在り方の基本理念、在りたい社会像、目指す人材育成の在り方を整理し、今後取り組むべき具体的方策を示すもの。

　今後、特に重視する人材育成の視点として「予測不可能な時代に必要な文理の壁を越えた普遍的知識・能力を備えた人材育成」など８点を掲げている。

　大学等の機能強化を図るための方策として、文理の枠を越えたＳＴＥＡＭ教育の場の拡充や、大学修了時までに必要な資質能力を身に付けて厳格な卒業認定を行う「出口の質保障の確保」などを示した。

　また、高校１年生で比較的高い理数リテラシーをもつ生徒の割合が高い一方、理系の選択生徒、特に女子の理系選択が低い傾向にあることを課題として指摘。

　「成長分野をけん引する高度専門人材を育成する大学等の再編促進の取組を集中的に進める必要がある」とし、学部の設置要件となる選任教員数等の規制の見直し、オンライン教育を活用した複数の大学による教育プログラムや授業科目の単位互換の促進などの施策を示している。

(国 2022-04-22付)