女子生徒の理工系進路選択

（国 2022-04-18付）

　内閣府は、女子生徒の理工系分野への進路選択と地域性についての調査研究をまとめ報告書を公表した。３年度の工学分野入学生に占める女性の比率は全国平均で１５・２％。道内は１２・１％。理学分野の全国平均は３０・２％で道内は２７・８％だった。アンケートから、女性の理工系分野志望者は、幼少期の科学館体験や実験教室などの体験者が多く、こうした機会の少ない人口５万人未満の地域を「今後重点的に取り組むべき地域」としている。

　調査は、わが国の理工系分野における女性研究者・技術者の割合が依然として低く、女性研究者等の活躍を推進することが急務であることから、地域によって異なる進路選択の実態の把握および要因分析を行い、女子生徒の理工系分野への進路選択を促進する上で、今後の事業のフォーカス・エリアを特定するために行ったもの。

　文部科学省の学校基本調査をもとに進学状況の実態把握を行った上で、昨年１２月に全国の高校生（女子２４８５人、男子２０６９人）を対象にインターネット上でアンケート調査を実施した。

　道内の結果をみると、工学分野入学者に占める女性の比率は１２・１％、理学分野は２７・８％。他の理系分野の女性比率は農学が４１％、医歯薬学が５３・２％で理工系の低さが際立った。

　また、女性の理工系分野志望者は、幼少期の科学館・博物館体験をはじめ実験教室・工作教室等のイベントへの参加などの「理系的経験」が多いことが判明。人口５万人未満の地域ではこうした機会が少ないことから、今後の課題として人口５万人未満の地域の「高等教育機関へのアクセスの改善」「幼少期からの体験やイベント等を通じた理工系分野への興味を深める機会の創出」を挙げている。

(国 2022-04-18付)