札幌市議　歯科口腔保健推進ＰＪ　効果的対策へ条例案　フッ化物の取組など明記

（札幌市 2022-05-20付）

　札幌市議会議員が立ち上げた政策研究会「歯科口腔保健推進プロジェクト」は、市歯科口腔保健推進条例案をまとめた。効果的な歯科保健対策の推進等については「市長・市教委は、乳幼児期および学齢期における口腔の健康づくり教育およびフッ化物の応用等の科学的根拠に基づく取組の推進に関し必要な措置を講ずる」とした。条例案は第２回市議会定例会に提出する。

　平成２９年度に２０政令市の１２歳児を対象にした平均虫歯数で、札幌市は１９位。プロジェクトは、市民の生涯にわたる健康の保持および増進に寄与することを目的に、令和２年度に立ち上げた。自由民主党・民主市民連合・公明党から４人ずつがメンバーとなっている。

　条例案の検討に向けては、１２回の会合のほか、道外小学校におけるフッ化物洗口の視察や市民アンケートを実施。これらを踏まえ３月に条例案を策定した。

　基本理念では「乳幼児期から高齢期までのそれぞれの時期における口腔およびその機能の状態ならびに歯科疾患の特性に応じて、適切かつ効果的に歯科口腔保健を推進すること」など５つを掲げた。

　効果的な歯科保健対策では「乳幼児期および学齢期における口腔の健康づくり教育およびフッ化物の応用等の科学的根拠に基づく取組の推進」「取組の安全かつ効果的に実施されるよう、歯科医療等関係者および保健医療等関係者と連携を図る」の２つを示している。

　このほか、歯科口腔保健の推進に向け、市歯科口腔保健推進会議を設置することなども明記した。

　条例は、第２回定例市議会に議案として提出。議決された場合、来年１月１日から施行となる。

(札幌市 2022-05-20付)