札特協３年度　特別支援教育の現状　②　課題解決へ個別計画重視　交流・共同学習で人員不足等

（札幌市 2022-05-19付）

特別支援学校設置学校長としての課題など（クリックすると拡大表示されます）

▼傾向と分析

▽特別支援学級設置学校長の課題と職員への働きかけ

　特別支援学級設置学校長の課題（保護者との連携を除く）は、小学校・中学校とも「指導する人員」「教師の指導力」「組織体制づくり」が上位を占めており、例年同じ傾向にある。

　課題解決に向けた職員への働きかけは、小・中学校とも「個別の指導計画と個別の教育支援計画の作成と実施」を重要視している学校が多い。また「合理的配慮の理解」が中学校ではここ数年、連続して増加している。

▼傾向と分析

▽特別支援教育コーディネーター

　特別支援教育コーディネーターの人数について、小学校では複数配置校が年々増加している。役職は小・中学校ともに、ここ数年は同程度となっている。

▼傾向と分析

▽交流および共同学習について

　交流および共同学習の内容においては、昨年と比べ「給食」の交流が、小学校で３３ポイント減少している。コロナ前と比較すると、この２年間て８０ポイントを超える減少となっている。

　困難さや問題点は、前年度と同傾向てあり、小・中学校とも「教員配置・人員不足」「打合せ時間の確保」「評価の在り方」が多い。補足としてこれらの内容を記述欄にも重ねて記載している学校も多かった。

　記述欄においては、感染症対策に関わっての内容などが複数寄せられた。

▼傾向と分析

▽特別支援学級で使用する教科書

　前年度と比較して、傾向に変化はなかった。

　使用教科書について「通常の学級と同じ」が小学校と中学校でともに最多。小学校は１７５件、中学校は５３件となった。

　このほか、小学校は「下の学年のもの」が１０７件、「一般図書」が１０５件。中学校は「一般図書」が５２件、「下の学年のもの」が３３件だった。

▼傾向と分析

▽通級指導教室における悩みや課題

　「課題がある」と回答しているのは８２％となっており、学校数は前年度と大きな変化はない。悩みや課題の内容（複数回答可）では「その他」が年々増加している。保護者対応、在籍校との連携についての記述が複数寄せられ、施設面についての意見も見られた。

　悩みや課題の内容を校種別にみると、小学校は「その他」が１４件で最多。「通常の学級担任との情報交流・打合せ」が７件、「職員の勤務時間超過」「専門的な指導教員の不足」が５件ずつなどだった。

　中学校は「通常の学級担任との情報交流・打合せ」が４件、「職員の勤務時間超過」「その他」が２件ずつとなった。「専門的な指導教員の不足」の回答はゼロだった。

(札幌市 2022-05-19付)