浜頓別町4年度教育行政執行方針 長期休業中に勉強会 不得意教科の克服目指す
(市町村 2022-05-24付)

浜頓別町久保俊博
久保教育長

 【稚内発】浜頓別町教委の久保俊博教育長は4年度教育行政執行方針において、長期休業期間中に道教育大学の協力を得ながら児童生徒対象の勉強会を開き、不得意教科の克服に取り組む考えを示した。また、稚内北星学園大学(育英館大学)等の協力のもと土曜学習塾を開き、学力の向上に取り組んでいく。

 執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学力向上への取組

 昨年の全国学力・学習状況調査の結果から見える本町の児童生徒の特徴として、基礎学力の定着や自己肯定感に課題が見られる。

 小・中学校間で育成すべき資質・能力を共有することや中学校区の教職員間の連携だけでなく、児童生徒が自分の考えを伝え、相手の考えに意見をしっかりと伝えることができる授業を構築した学力の向上や、教育活動全般においてありのままの自分をかけがえのない存在として肯定的、好意的に受け止める感覚を育て、連携をさらに深めた小中一貫教育を進める。

 ICTの日常的な活用のために学習支援ソフトを導入し、きめ細かい指導や学習の改善を図っていく。 

 外部から講師等を招いた公開授業研修会や先進事例校での学習活動の研修を継続し、自校で積極的な実践を組織的に行い、活力ある授業を通して教職員の資質向上に努める。

 中高連携を意識した交流授業等を実施し、小学校から高校までの12年間を見通した学力向上の取組を進める。

▼学校教育の充実

▽義務教育の充実

 各学校において実施されている全国学力・学習状況調査や各種試験等を活用して個々の学力を的確に把握し、習熟度別学習やチーム・ティーチング等を生かしながら児童生徒一人ひとりの長所を伸ばしつつ弱点を補っていく。

 家庭や地域との連携を深め、総合的な学習の時間には地域の人材を積極的に活用し、地域を思う気持ちを持ち、意欲的に学習に向かう児童生徒を育てる。

 長期休業期間中には、道教育大の協力を得ながら勉強会を開き、不得意教科の克服に取り組む。また、稚内北星学園大(育英館大)等の協力のもと土曜学習塾を開き、学力の向上に努める。

 教職員の働き方改革の一環として、部活動において十分な休養日の設定、学校閉庁日を設けて教職員の休日の確保や校務支援システムを活用し、教職員の業務をより効率的に行えるよう労働環境の改善に努める。

 小学校においては、新しく改訂された社会科副読本『はまとんべつ』による本町の歴史や文化の学習を積極的に進めるとともに、学芸員の専門性を生かした郷土資料館での展示物の見学や実物に触れる体験学習活動等を通して、ふるさと学習を実施する。

 小・中学校にそれぞれ外国語指導助手を配置し、児童生徒がツールとしての英語に興味・関心を持てるよう授業内容の充実に努める。

 幼少期から英語に慣れ親しむため、こども園においても外国語指導助手を有効活用する。

 「特別の教科 道徳」の時間を要として、各教科、総合的な学習の時間、特別活動などそれぞれの特質に応じた適切な指導を行うだけでなく、民生児童委員や人権擁護委員をはじめ関係機関と協力体制を続け「いじめは絶対に許されない」という規範意識等を共有していく。

 近年、大きな災害が頻繁に発生しており、児童生徒や学校関係者においても災害が身近なものとして感じられるところであり、防災に対する意識を高め、災害等の緊急時にも対応できるよう、1日防災学校などを引き続き実施する。

(市町村 2022-05-24付)

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