恵庭市立図書館 利便性向上の取組 貸出業務を無人化 ロッカーで予約本受け取り可(市町村 2022-05-24付)
セルフ貸出機を導入し、一部時間帯を無人化した
恵庭市立図書館は、利用者の利便性の向上に向けて様々な取組を進めている。4月から、休館日や開館時間外でも本を借りられるよう、貸出業務を無人化するとともに、予約した本を好きな時間に受け取れるロッカーの運用を始めた。市教委読書推進課は「市民が本に触れる機会をさらに増やしていければ」としている。
市立図書館は昨年3月、貸出時の本人確認として、非接触型の手のひら静脈認証システムを道内で初めて導入。利便性の向上に力を入れてきた。
4月1日からは、複合施設「えにあす」内にある恵庭分館でセルフ貸出機を導入し、一部時間帯で本の貸出業務の無人化を試行的に始めた。休館日を減らし、開館時間を拡大することで利便性向上を図る狙い。ICタグを使った蔵書管理システムを活用したもので、市教委によると道内の公立図書館では初めての取組という。
利用者は、氏名や住所などの個人情報が入った利用者カードか、登録した手のひらをセルフ貸出機にかざし、借りたい本を読み取り台の上に置いて冊数を選択すれば、貸出手続きが完了する。
貸出業務を無人化する時間帯は、火曜から日曜が午前9時からの30分と午後5時からの2時間。これまでは休館日だった月曜と月末の整理日は、午前9時から午後7時まで行う。本年度中に複合施設の開館時間に合わせて午後10時までの開館を目指す。
市教委は昨年8月と10月に、それぞれ1週間ほど無人化の実証実験を行っており、利用者の約7割が休館日や夜間のサービスの拡大を希望した。また、利用者の半数以上が貸し出しの際に手のひら認証を使用しており「市民の多くが機械の操作に大きな問題を感じていない」という。実際に利用した市内在住の50代の女性は「仕事が終わったあとにも寄ることができるので、大変便利になった」と話した。
さらに先月26日からは、予約した本を受け取れるロッカーの本格運用も始めた。蔵書検索システム「WebOPAC」から借りたい本を予約し、本の用意ができると、図書館からメールでロッカーの棚番号と暗証番号が届く。図書館の閉館後でも、複合施設の開館時間の午後10時までであれば自由に受け取ることができる。すでに貸出処理は終わっているため、セルフ貸出機で手続きする必要はない。
市教委図書推進課は「利用方法の選択肢を増やすことによって、市民が本に触れる機会をさらにつくっていければ。気軽に借りてもらいたい」としている。
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予約した本を午後10時まで受け取れるロッカー
(市町村 2022-05-24付)
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