豊富町４年度教育行政執行方針　学習用アプリを導入　豊富高新入生の端末費助成

（市町村 2022-05-13付）

豊富町教委・岡本誠也教育長

　【稚内発】豊富町教委の岡本誠也教育長は４年度教育行政執行方針において、ＩＣＴを活用した学習用アプリの導入によって、個々の理解度を分析し「主体的・対話的で深い学び」を推進することを表明した。豊富高校への支援として、４年度から新たに新入生ヘタブレット購入贄用の助成を追加する。

　執行方針の概要はつぎのとおり

▼学校教育

▽期待と信頼による学校づくりの推進

　地域に開かれ信頼される学校を実現するためにも、学校運営協議会制度を活用し、保護者や地域住民の意見や要望を反映させ、学校家庭地域の共通理解を深め、学校の信頼と魅力向上に努めていく。兜沼小中学校については、継続した小規模特認校を推進し、今後も地域の協力を得ながら、小規模校の特色を生かした学校経営に努める。

▽社会で活きる確かな学力、資質、能力の育成

　義務教育９年間を見通し、指導の個別化や、学習の個性化を重視し、子ども一人ひとりに応じた学習指導を実践していく。「主体的・対話的で深い学び」の視点から、何を学ぶかだけではなく何ができるようになるかも重視した授業改善を行い、社会に生かそうとする学びに向かう力や、未来に対応できる思考力、判断力の育成に努めていく。

　学力向上に向けた取組としては、ＩＣＴを活用とした学習用アプリの導入により、個々の理解度を分析し、主体的・対話的で深い学びを推進する。アプリの導入によって業務の改善にもつながることから、学校における働き方改革の推進に努める。

　基礎学力の向上をねらいとする公設学習塾では、北星学園大学や高校生の協力を得て、オンラインでの学習も取り入れ、中学生による塾の活用も推進する。

▽主体的に考え判断する豊かな心の育成

　新型コロナウイルス感染症等での長期休業も考えられることから、学習用アプリの導入による家庭内でのタブレットを活用した学習によって、主体的に学ぶ姿勢から「何ができるようになるか」を基本に考え、判断する能力の育成に努める。

　学習指導に対しても、一方的に教えるのではなく、児童生徒に問いかけ、対話を重視した指導の工夫に努める。

▽人生の基盤となる健やかな体の育成

　４年度から教育委員会事務局職員として、新たに健康運動指導士を配置し、小中高の各学校における体育授業や部活動および、地域住民に対し、個々の心身の状況に応じた、安全で効果的な運動機能の向上を図り、生涯を通じた個々の健康づくり、体力づくりを実践していく。

▽学びを活かす教育環境づくりの推進

　近年、児童生徒の減少により高校の小規模化や再編などが進む中、小中高との連携の在り方についても、各小中学校と豊富高校とのつながりを強め、高校までは町で学習できる環境を認識してもらうなど、学校間交流を推進する。

　豊富高の存続に向けた取組も通学費の助成や各種検定料の助成、修学資金の貸付や入学生の保護者に制服、上靴、指定ジャージの助成を継続して行っているが、４年度から新たに、新入生ヘタブレットの購入贄用の助成を行う。

　小・中学校においては、通信末端環境も整備され、４年度から小学校において、電子化による副読本の活用を行い、今後は、ＩＣＴを活用した教材を積極的に導入したいと考えている。

(市町村 2022-05-13付)