注意して自転車乗って　札幌平岸高　交通安全教室　スタントマンが事故実演

（札幌市 2022-06-14付）

交通ルールを守る大切さを学んだ

　市立札幌平岸高校（黒宮裕久校長）で１０日、スケアードストレート教育技法による交通安全教室が行われた。全校生徒約９５０人の前で、スタントマンが自転車と車の衝突事故などを実演。生徒は自転車に乗る際の注意点や事故を未然に防ぐ交通ルールの順守への理解を深めた。

　同教室は、札幌市市民文化局が主催。自転車事故の恐怖を間近で目にすることによって自転車の安全利用につなげることが目的。本年度は５月１０日の札幌南高校を皮切りに、市内の高校８校で行われている。

　１０日には、平岸高のグラウンドで実施した。（株）オフィスワイルドからスタントマンが講師として来校。自転車乗車時の基本的な交通ルールを示したほか、車との接触事故を実演した。

　はじめに、黒宮校長があいさつ。「自転車事故は運転者がルールを守れば未然に防げるものも多い」と強調した上で「交通事故は被害者・加害者のどちらになっても、その後の人生に大きな影響を与える。教室を通して、交通ルールへの意識を高めてほしい」と呼びかけた。

　教室の冒頭、講師が自転車乗車時には、ブレーキ・タイヤ・ハンドルなど、車体を確認するよう説明。また、乗車時にはイヤホンを付けた状態やスマートフォンを操作しながら運転しないよう強く求めた。

　つぎに、自転車同士や車、歩行者との接触事故を実演。急に飛び出してきた歩行者をかわそうとして発生する後続車との接触や、前方の車が右折車に進路を譲った際に発生する「サンキュー事故」などを再現した。

　また、車の内輪差や死角についても説明。トラックの間近で内輪差を体験した生徒は「今後は、車の死角を考慮して、横断歩道でも車道に近づき過ぎないようにしたい」と感想を述べた。

　教室の最後には、３年生の小森穂花さんが自転車安全利用を宣言。運転者として交通ルールの順守を誓った。

(札幌市 2022-06-14付)