札幌市小学校長会　３年度研究成果　研究集録から　第７回　「健やかな体」育成部〈中〉②

（札幌市 2022-06-30付）

【２年間の取組②】

３年度

〈共有と発信〉

▼健康教育の視点

▽協議①「健康教育」への校長の関わり～養護教諭、学校栄養職員等との連携

▽協議②「健やかな体」の育成健康教育の充実に

向けて～健康面と体力面の両面で推進

▼協議のまとめ

・校務分掌等の組織の見直しを図る

・前向きな指導観へと転換する

・教職員の「子ども理解」を高める関わりを行う⇒組織への意識を浸透させる働きかけ

・教育活動の重点として「健やかな体」育成プランをもとに健康教育を位置づけ、全体計画、年間指導計画を学校全体で組織的に作成する

・「健やかな体」育成のカリキュラム作成・実施・改善に当たっては、養護教諭や学校栄養職員にも積極的に関わってもらう⇒校長の思いを生かした教育課程の確立

・健康に関わる調査等による情報を収集する

・児童に関わる教職員・家庭との交流による情報を収集する

・感染症の影響、学校における新しい生活様式に関して情報を交流する

・客観性や説得力を持たせるために様々な情報を数値化し、可視化する⇒校長の情報収集の広域性と発信力

▼体力向上の視点

▽協議①「心身ともに健やかな子どもを育む学校経営の在り方」

▽協議②「子どもが進んで運動し、運動の喜びを感じながらたくましい体をつくる指導の推進」に向けて

▽協議のまとめ

・機会を与え主体的に行動する教職員を育てる

子どもの育ちを中心に教職員を評価する

・職員研修の中でミドルリーダーに役割を果たす仕組みを構築する⇒組織への意識を浸透させる働きかけ

・児童の実態をもとにして目指す子どもの姿を見据えたビジョンを提示し共有する

・持続可能な学習を目指し、イベント型の学習から課題探究的な学習への移行を推進する

・安心して運動に親しめる基盤づくりとして、人権に配慮した安全教育を実践する

・動きのコツの視覚化を図るために１人１台端末の活用を推進する⇒校長の思いを生かした教育課程の確立

・ネットワークづくりを強化する

・学校教育を丁寧に説明し、合意形成を図りながら進めて保護者や地域の理解と納得を得る

・コロナ禍や体力向上に関した資料に、校長のコメントを加えて職員に発信する⇒校長の情報収集の広域性と発信力

〈資質能力を高める研修活動〉

▼講演①「子どもたちの健やかな体の育成と食育」

▽講師＝札幌市保健所保健企画課食育・健康管理担当課長本間ひとみ氏

　人生１００年時代を生きる子どもたちが健康で笑顔あふれる、心豊かな食生活を実現するための健康寿命延伸の方法等を国や札幌市の政策と絡めて解説された。「校長が食育の推進体制を強化していくための第一歩は、日々の学校栄養職員への適切な関わりや労いの一言、アドバイスが大切であり、励みになる」という助言をいただいた。

▼講演②「“健やかな体”育成を目指して」

▽講師＝札幌市教委教育課程担当課義務教育担当係長岩田悟氏

　運動能力や運動意識のコロナによる影響、感染予防に配慮した学習の推進、１人１台端末を活用した学習活動の充実、学校における運動機会の充実を図る環境整備の推進等、校長が適切に情報を提供し、組織的な動きにつながる方向性を示す、体制を整えるといった観点から解説された。

　岩田係長の「環境を整備する中でリーダーシップを発揮し、“健やかな体”の育成を具現化する」という言葉に刺激をいただいた

(札幌市 2022-06-30付)