学校全体を学びの場に　文科省が施設整備指針改訂

（国 2022-06-30付）

　文部科学省は２４日、幼稚園、小学校、中学校、高校、特別支援学校の学校施設整備指針を改訂・公表した。新たに整備された児童生徒の１人１台端末の環境やＺＥＢ（ネット・ゼロ・エネルギー・ビル）化の観点などから記載を修正している。

　主な変更事項をみると、新築の際は屋根や外壁の高断熱化、高効率照明や高効率空調機などの設備を導入してＺＥＢ基準の省エネルギー性能の確保を目指すほか、再生可能エネルギーを積極的に導入する重要性を明記。既存施設の改修でもこれらに準じた施設づくりを勧めている。

　また、豊かで魅力的な学校を設計するためには学校設置者が示す学校施設の在り方への理解度、計画的な工夫、アイデア等の技術提案を評価することが重要とし、新築・大規模改修など技術的に高度、または専門的な技術が要求される業務では、プロポーザル方式等の積極的な導入の検討が望ましいとした。

　学校における学びの形態が変化していることから「学校は教室と廊下、それ以外の諸室で構成されているという固定観念から脱し、学校施設全体を学びの場として捉え直すことが重要」と指摘。多目的な空間との仕切りを可動式の収納棚とするなど、柔軟な発想で計画する有効性を示した。

(国 2022-06-30付)