文科省　通級指導の実施状況　道内公立７１０８人　ＡＤＨＤ等は１.４倍に

（国 2022-07-13付）

　文部科学省は通級による指導の実施状況の２年度調査結果（３年３月３１日時点）をまとめた。通級による指導を受けている全国の国公私立学校の児童生徒数は１６万４６９３人。道内の公立学校では７１０８人となり、注意欠陥多動性障がい（＝ＡＤＨＤ）、学習障がい（＝LD）が前年度と比べ１・４倍となった。

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　調査は、国公私立の小・中学校、高校で通級による児童生徒数を把握するため実施しているもの。

　障がい種の内訳をみると、言語障がいが４万３６３２人、ＡＤＨＤが３万３８２５人、自閉症が３万２３４６人、LDが３万６１２人、情緒障がいが２万１８３３人、弱視、難聴、肢体不自由、病弱・身体虚弱が２４４５人。

　校種別では小学校が１４万２５５人、中学校が２万３１４２人、高校が１２９６人といずれも過去最多に。自校通級の割合は小・中学校で６割以上、高校で約９割。指導時間は各校種いずれも約９割が１～２単位時間で実施していることが分かった。

　高校の通級による指導が必要と判断した生徒は２３９６人で、うち指導を行わなかった生徒は１１００人と４６％を占める。理由は「本人や保護者が希望しなかった（４０・８％）」「その他（３４・５％）」「加配がつかず巡回通級・他校通級の調整もできなかった（１６・５％）」の順に多い。

　指導を行わなかった生徒への指導や支援の工夫は「担当教員による配慮など通常学級での工夫（５５・１％）」「ＴＴや特別支援教育支援員の配置など通常学級における指導体制の充実（２１・３％）」「放課後等における通級指導以外の指導（９・４％）」などと続いた。

　調査では各都道府県の公立学校の状況も公表。道内で通級による指導を受けている児童生徒数は７１０８人で、前年度（元年５月１日時点）と比べ１０９１人増加した。難聴を除く全ての障がい種で増加し、ＡＤＨＤは３５６人増の１２００人、ＬＤは３２７人増の１０７６人となった。

(国 2022-07-13付)