校長室から ―未来育む札幌の学校― 新たな発想での学校運営 札幌市立 手稲西中学校(札幌市 2022-07-13付)
田丸明史校長
▼我が校の強み
かつて鉱山の町として発展した金山地区に、昭和22年に開校されたのが手稲西中学校です。鉱山全盛期には全校生徒が1000人を超えた時期もありますが、現在は、生徒140人、特別支援学級を含め6クラスという小規模校です。
教職員も少ないため、全校生徒を全教職員で見守っています。その一方で、全学年の授業準備も進めなければなりません。そうした状況ではありますが、先生方は学習評価だけでなく授業改善にも積極的に取り組み、教室からは生徒の真剣な学びの声が聞こえてきます。
▼生徒の成長に向けて
隣接する手稲西小学校との連携は古くから行われ、令和元年度の小中連携・一貫教育推進事業では、モデル校として研究を推進しました。一番大きな成果は、小中共通の「めざす子ども像(学び続ける子ども・想像できる子ども)」を設定したことです。小一中一という「小規模校」だからこそできる取組を、今後も模索していきます。
6月の下旬、2年半ぶりに、小学校のスクールバンドと本校の吹奏楽部によるコンサートが開かれました。これまで行われてきた、小学校での英語科の授業、中学校の授業参観だけでなく、学校行事や日常の活動でも小中の連携を深め、9年間を通した子どもの成長を見守りたいと考えています。
▼授業づくりの工夫
修学旅行では震災学習の一環として、岩手県の宮古市立田老第一中学校 を訪問し、田老一中の 3年生と交流をしました。東日本大震災を経験した田老一中生の言葉は、本校の生徒たちに大きな学びの跡を残してくれました。
今後も、教室で展開される授業だけでなく、校種間連携という「縦のつながり」と、他地域や社会との連携という「横のつながり」を重視し、教育活動を進めていきます。
▼校長としての喜び・楽しみ
「働き方改革」を筆頭に、改善していかかなければならない課題は山積していますが、教職員間で情報・課題を共有・連携し、組織として対応できるように心がけています。生徒にとって安心して学べる学校、教職員にとって働きやすい職場をつくることができるよう、新たな発想で教職員と一緒に学校を運営していくことが、私の喜びです。
この記事の他の写真
震災を経験した一中生と交流する生徒(手前)
(札幌市 2022-07-13付)
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