札幌市 ひとり親過程支援事業 職業訓練給付金 1.8倍に 利用者増加 制度拡充へ
(札幌市 2022-07-15付)

 札幌市子ども未来局が強化を進めるひとり親家庭の支援事業の利用が伸びている。就職に有利な資格取得に向けた講座の対象を拡大した高等職業訓練給付金の前年度の申請者は192人で2年度比約1・8倍となった。より多くの人が利用しやすいように、本年度も様々な制度の拡充を図る。

 高等職業訓練促進給付金は、20歳未満の子を扶養するひとり親が、専門学校などに通学しながら就職に有利な資格取得を目指す期間に、生活費を支援するもの。同局は前年度、対象となる看護師や介護福祉士、保育士など28種の資格取得講座に、新たにデジタル分野の資格を追加した。また、通信制の講座も対象に。訓練期間も1年以上から、6ヵ月以上に緩和した。

 同局によると、前年度の申請者数は192人。2年度の108人から大幅に増加した。通信制も対象としたことなどから、講座を受けやすくなったとみている。制度の拡充は前年度限りとしていたが、4年度も継続する。

 また、高卒認定試験対策講座の支援についても支援を強化。高校を卒業していないひとり親家庭の親または子どもに対して、受講料の一部を、これまでは修了時と合格時に補助していたが、受講開始時にも費用の3割(上限7万5000円)を給付することにした。

 昨年7月には、養育費確保に係る支援事業を導入した。養育費の取り決めに関する協議のための申し立て料や公正証書の作成手数料などの経費を最大で2万4000円~5万円補助する内容。

 初年度は85件の申請があった。本年度は7月時点で35件と「コンスタントに申請があり、制度が浸透してきている」(同局担当者)としており、積極的な活用を呼びかけている。

 事業についての問い合わせは子育て支援課子育て家庭係・電話011(211)2988まで。

(札幌市 2022-07-15付)

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