命大切にする指導を　札幌市教委　園・校長に通知　夏季に向け子の安全確保も

（札幌市 2022-07-19付）

　札幌市教委は６日、市内の幼稚園長、各種学校長に対して、夏季に向けた子どもの安全確保に係る指導および命を大切にする指導の徹底について通知した。夏季における幼児児童生徒に対しての指導内容や指導に当たっての留意事項などを提示。各園・学校において、全ての教職員で共通理解を図り、家庭や地域、関係機関等と連携した指導や支援を一層充実させるよう求めている。

　通知では、指導に当たっての留意事項や指導内容などを示している。

　夏季休業前および休業中の指導の重点として①子どもが１学期の学習や生活を振り返り、満足感や成就感を持って夏季休業を迎えることができるよう、個に応じたきめ細かな指導に努める②「さっぽろっ子“学び”のススメ」等を活用し、保護者と連携しながら、子どもが家庭において学習習慣、運動習慣、生活習慣づくりを進めることができるようにする③人間関係の悩みや児童虐待等の家庭環境の悩みや不安に対して適切に対処するために、子どものわずかな変化を見逃すことがないよう、様々な視点から子ども理解を図り、教職員で情報を共有して組織的に支援に当たる―の３点を掲げた。

　安全に関する指導の重点には「新型コロナウイルス感染症の影響下における熱中症予防」「在宅時や外出時の犯罪等の被害の防止」など５点、問題行動等に対する指導の重点には「安全なインターネット・ＳＮＳ利用に係る指導」「犯罪行為の防止」など６点を掲げた。

　夏休み明けの指導の重点として「かけがえのない子どもの命を守るための対応の徹底」を位置づけ、特に２学期始業式当日の朝、連絡なく登校していない子どもについて、迅速・確実に連絡を取り、状況を確認する必要性を指摘。具体的には、自殺予防に向けた取組や、いじめの防止等のための組織的な対応について努めるよう呼びかけている。

　このほか、長期的な視点が必要な対応として「不登校やその傾向の見られる子どもへの対応」「児童虐待への対応」の２点を掲げた。

(札幌市 2022-07-19付)