札幌市　１５年目の子ども未来文庫　絵本累計９２４３冊に　読書機会充実へ寄贈を

（札幌市 2022-07-20付）

市子育て総合センターで絵本を楽しむ親子

　子どもたちが本と触れ合う機会をつくるために、市民から絵本の寄贈を募る札幌市の絵本基金「子ども未来文庫」が設立から１５年目を迎え、多くの善意が寄せられている。これまでに寄せられた絵本は累計９２４３冊となり、総額は１０００万円を超えた。ただ、古くなった絵本は交換が必要で、市は引き続き協力を呼びかけている。

　子ども未来文庫は、子育て関連支援施設などの絵本の蔵書を充実させ、子どもが絵本に触れ合う機会をつくることを目的に、企業や団体、市民から未就学児向けの新品の絵本を寄贈してもらうもの。平成２０年に始めた。

　これまで寄せられた絵本は、ことし６月末時点で９２４３冊にも上る。金額にすると、１月に総額１０００万円を突破。延べ２４７の企業や団体、個人から善意が寄せられた。市によると、企業が地域貢献活動や周年事業の一環で贈ったり、個人が毎年少しずつ贈ったりしているという。

　絵本は、市立保育所や各区の保育・子育て支援センター、児童相談所など市内３０施設に置いてある。就学前の子どもたちへの読み聞かせや親子での読書に活用されている。

　７日、中央区の市子育て総合支援センターに、１歳５ヵ月の娘と訪れた３０代の母親は「種類が多く、とてもありがたい。読ませてあげたいと思っていたものもあってよかった」と絵本を手に取った。

　一方で、古くなったり壊れたりした本は入れ替えが必要。市は引き続きの協力を呼びかけている。

　同センターの佐藤あゆみ担当課長は「市内の企業や市民が、子育て支援にさらに関心を寄せるきっかけになれば」と話している。

　寄贈に関する問い合わせは０１１（２０８）７９６１まで。

(札幌市 2022-07-20付)