札幌市教委　学校経営研修　９年度までに１２９学級減　数字で見る市教育の現状等

（札幌市 2022-07-20付）

檜田教育長が講話した

　札幌市教委は１３日、カナモトホールで札幌市学校経営研修を開催した。市教委の檜田英樹教育長、道公認心理師協会の河合祐子会長が講師として登壇。市の教育における現状と今後に関する説明や児童生徒への性暴力に関する予防・ケアに関する講話を通して、参加者３４０人が管理職としての資質・能力と学校経営への対応力向上を図った。

　研修は、学校経営に関わる諸課題および教養的事項について研修を深め、管理職としての資質向上を図ることが目的。

　開会に伴い、檜田教育長があいさつ。教職員の性暴力等の服務規律順守について「市教委としても性暴力への対応に関する新たな方針を出したが、最も重要なのは未然に防止すること」と強調。「被害者やその家族だけでなく、加害者の家族にも迷惑がかかるということを自校の教職員に伝え、自分事として捉えるように指導してほしい」と強く呼びかけた。

　引き続き、檜田教育長が「数字で見る札幌市の教育～現状とこれから」を演題に講話した。

　市の将来の学校像については、３年度から９年度までの児童生徒数・学級数等の推計値として、６年間で小学校は９２１１人、中学校は２１８１人減少することを示した。これによって「学級数は両校種で１２９学級減、小規模校が５校増加する可能性がある」と述べた。

　その上で、教員定数の減少なども考慮し、小学校を中心とした児童会館やまちづくりセンターとの複合化を通して、地域と学校が一体となり教育を推進する公共マネジメントの視点を示した。

　このほか、学校諸費については「インターネットや１人１台端末の整備に伴い、購入物等を精査する時期にある」とした。

　つぎに、河合会長が「児童生徒への性暴力～発生予防・早期発見・心のケア」をテーマに、性暴力の未然防止のためのポイントなどを説明。

　児童生徒への性暴力の特徴として「子どもからの信頼を利用する傾向が高い。管理職として、教員と子どもの関係性をしっかり把握してほしい」と呼びかけた。

(札幌市 2022-07-20付)