感動を分かち合って　札幌星友館中の工藤校長　校歌手がけた半﨑さんと対談

（札幌市 2022-07-21付）

歌詞への思いを説明する半﨑さん（右）

　札幌市教委が１３日にカナモトホールで開催した学校経営研修において、道内初の公立夜間中学・札幌市立星友館中学校の工藤真嗣校長と、校歌「私の物語」を作詞・作曲したシンガーソングライターの半﨑美子さんが対談した。詩に込めた思いなどについて歓談したあと、半﨑さんが校歌を美しい歌声で披露した。

　対談は、本年度から開校した夜間中学への理解を深めることなどを目的としたもの。

　対談に先立ち、工藤校長が星友館中の教育課程や特徴について説明。夜間中学については「これまでは、義務段階の教育を受ける機会は一度しかなかった。これからは、様々な事情で学校に通えなかった人も、学ぶことができる」と、その重要性を呼びかけた。

　教育課程については、生徒の習熟度別に６コースで授業を実施。学活や道徳等を除いた全ての授業は、学年単位での授業ではなく、コース別で行っていることも説明した。

　学校説明終了後、工藤校長と半﨑さんが対談。半﨑さんは作詞に当たり、札幌市内の自主夜間中学である札幌遠友塾や東京都の公立夜間中学を訪問したエピソードを紹介した。

　「〝自分の物語を紡ぐ〟というワードは、どうしても入れたかった」と振り返り「様々な事情で、苦しいことを経験した人も多いと思う。そういう生徒の方々が、学ぶためにたどり着いた学校ということを意識した」と歌詞への思いを語った。

　工藤校長は「新型コロナウイルス感染症の影響で、合唱することが難しいが、機会があれば生徒の歌声を聞いてほしい」と話した。

　また、半﨑さんは、参加者に対して「子どもたちの中には、自身の感動を他人と分かち合いたい子どももいる。分かち合うことで、生まれるものもあると思う」と述べ、子どもに寄り添った指導を願った。

　最後に、半﨑さんが、校歌「私の物語」を披露。会場に美しい歌声を響かせ、拍手で研修が終了した。

(札幌市 2022-07-21付)