札幌市教委　４年度生命尊重の心育成　啓明中を中心に５校で　ＳＯＳ出し方など自殺予防研究

（札幌市 2022-07-25付）

　同実践研究は、互いに尊重し、支え合いながら、共により良く生きようとする態度を育むために、「札幌市学校教育の重点」における「豊かな心の育成」の中の「命を大切にする教育」として実施するもの。

　市教委は、平成２７年度から３年間、北大との「自殺予防対策共同研究事業」を実施し、自殺未遂者等に対する面談やその要因分析、児童や教職員等に対するストレスコーピングやＳＯＳの出し方教育をテーマとした授業および研修、ゲートキーパーに関連した教職員向け指導資料を作成してきた。

　実践研究は、共同研究の成果を踏まえ３０年度から実施してきたもの。教材の開発および指導方法の工夫など、実践的な調査研究を行うとともに、児童生徒の発達の段階に応じて、正しい知識の習得や理解の促進を目指すなど、自殺予防に関する教育の普及・啓発に資する。

　研究に当たり、啓明中を中心に、二条小学校、平岡中央小学校、栄中学校、市立開成中等教育学校の５校８委員で構成する実践研究会（委員長・須藤勝也啓明中校長）を設置。北大との共同研究や過去２年間の実践研究において作成された授業の指導案をもとに「ストレスコーピング」「ＳＯＳの出し方教育」等を中心とした自殺予防についての実践的研究を行う。

　また、研究推進会議を５回程度開催し、自殺予防など、生命を尊重する心の育成の在り方について、取組の交流、成果と課題等の協議を行うなど、研究を推進する。

　９月末から１０月初旬ごろに啓明中で授業公開を実施する。

　研究のまとめとして、教員研修で使用する資料を作成する。①自殺予防教育とは（概論）②発達の段階に応じた指導（平成３０年、令和元年、４年の３年間の実践研究の成果等、留意事項等）③「子どもの命の大切さを見つめ直す月間」の取組事例紹介―などを成果としてまとめる予定。

(札幌市 2022-07-25付)