高校配置計画地域別検討協〈檜山〉 魅力的な教育課程確立を 4高が特色生かした取組紹介
(道・道教委 2022-07-22付)

第2回公立高校配置計画地域別検討協議会(檜山)
ハイブリッド形式で約30人が参加

 【函館発】道教委は20日、第2回高校配置計画地域別検討協議会(檜山学区)を開いた。オンライン参加を含め、市町村教委や公立高校、小・中学校、PTA関係者など約30人が参加。8~11年度の4年間で、0~1学級相当の調整が必要となる見通しを示したほか、檜山管内の4高校が地域とつながる高校づくりに向けた取組を発表。中卒者の地元進学志向増加に向け、生徒が魅力を感じる教育課程の確立を目指した。

 協議会は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から対面とオンラインの同時開催とした。冒頭、あいさつに立った檜山教育局の近藤史郎局長は特色ある高校づくりや高校配置に向けて忌憚のない意見を求めた。

 続いて、道教委の小倉賢治高校教育課課長補佐が計画の見通しなどを説明。同学区における中卒者の進学状況について「約6割の中卒者が地元の高校に進学している一方、学区外への進学状況をみると、約3割が渡島学区や石狩学区などに進学している特徴がある」と解説。8~11年度の計画案については4年間で17人減の中卒者数を見込んでいるため、0~1学級相当の調整が必要とした。

 「これからの高校づくりに関する指針」改定の方向性を道教委高校教育課の山城宏一課長が説明したあと、管内4校の校長が自校の特色ある教育活動を紹介した。

 うち江差高の武藤禎弘校長は本年度スタートした地域学「南檜山学」における取組やボランティア活動の活発化に取り組んでいることを説明。「南檜山学を中心に生徒の活躍の場を地域と連携しながら作っていきたい」と話した。

 上ノ国高の佐々木雅康校長は幼小中高が連携した「学びの共同体」における活動を紹介。「これまで実施してきた交流授業や交通安全活動などの取組をより発展させ、新たな活動を考えていきたい」と述べた。

 檜山北高の佐藤健校長はGIGAスクール構想開始を踏まえ、ICTを活用した中高連携の取組を紹介。今後は国際交流など、オンラインによる活動を検討していることを伝えた。

 奥尻高の佐野佳夫校長は離島にある唯一の町立高校として「地域とのつながりは非常に大きい」と強調。コミュニティ・スクール(CS)における活動のほか、スキューバダイビングの授業など離島の特色を生かした教育内容を発表。「近年は新型コロナウイルス感染症の影響で様々な活動が制限されてきたが、今後は新たな取組も検討していきたい」と話した。

 山城高校教育課長は4校の取組を評価した上で「地域とともにある学校づくりを意識したカリキュラムの計画は全国的な課題。特にコミュニティ・スクールの活動を学校運営に生かしていくことは重要。是非、各市町村と学校運営協議会を導入することで、新たなカリキュラム作成に着手してほしい」と呼びかけた。

(道・道教委 2022-07-22付)

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