安全功労者総理大臣表彰の浦河高　地域のためできることは　外部機関と連携し防災学校

（学校 2022-07-28付）

起震車で大きな揺れを体験した

　【苫小牧発】浦河高校（齊藤雄大校長）は２２日、同校で１日防災学校を実施した。全校生徒２７７人が参加し、避難訓練を行ったほか、起震車体験、避難所体験などを実施。外部機関の協力を得ながら生徒の防災意識向上を図った。

　同校は生徒の防災意識向上や地域と連携した防災・減災教育を積極的に推進しており、このほど４年度安全功労者総理大臣表彰を受賞。その取組が高く評価されている。

　今回の１日防災学校では、多くの外部機関と連携してプログラムを構成。日高振興局、浦河町役場、浦河消防署、伊達消防署、陸上自衛隊静内駐屯地などから講師、資機材の提供を受けて様々な説明、体験活動を行った。

　避難訓練では、避難袋を使って４階からの避難訓練を実施。数人の生徒が実際に避難袋を通り、校舎４階の窓からグラウンドに降り立った。参加した生徒の一人は「降りるスピードを調節できるので怖くなかった」と話した。

　このあと、伊達消防署の起震車で関東大震災レベルの揺れを体感。陸上自衛隊静内駐屯地の野外炊飯車での炊き出し体験、段ボールベッド・防災グッズなどを使った避難所体験も行った。

　防災啓発ドキュメンタリー映画『いつか君の花明かりには』の監督を務めた小川光一氏による講演も行い、生徒のみならず学校全体で防災意識を向上させた。

　齊藤校長は「災害時に高校は避難所になるので、生徒には自分の身を守ることはもちろん、高校生として地域に何ができるかを考えてもらいたい」と話し、今回の取組がその契機となるよう期待を寄せた。

(学校 2022-07-28付)