文科省公表４年度学力調査結果の札幌市分　中学校全て全国上回る　調べ学習　小でＩＣＴ活用進む

（札幌市 2022-08-01付）

各教科の平均正答率・数（クリックすると拡大表示されます）

　文部科学省は７月２８日、４年度全国学力・学習状況調査の指定都市別結果を公表した。札幌市の平均正答率をみると、小学校は国語、算数、理科で全国平均をやや下回った。一方、中学校は国語、数学、理科全てで前回調査に続いて全国平均を上回った。児童生徒質問紙調査をみると、「授業中に自分で調べる場面でＩＣＴ機器をどの程度使っているか」の質問に対しては、小学校で全国、全道の数値を上回った。

　調査は４月１９日に実施。札幌市では小学生約２万１０６０人、中学生約２万５５０人が参加した。

　教科に関する調査結果のうち、札幌市の平均正答率をみると、小学校では国語６５、算数６２、理科６３。国語、算数で全道平均（札幌市除く）を上回った一方で、全国平均を下回った。理科については、全道平均と同等で、全国平均を下回った。

　中学校については、国語７０、数学５２、理科５０。全てで全道平均、全国平均を上回った。

　全国との差を前回調査と比べると、小学校国語で０・１ポイント、理科で１ポイント差が広がったが、算数は横ばいだった。中学校では、国語で０・４ポイント、数学で０・２ポイント、理科で１・２ポイント差が縮まった。

　児童質問紙調査をみると、「読書が好き」と回答した児童は４６・５％。学校の授業時間以外の読書時間ついても、８・５％の児童が「２時間以上」と答え、いずれも全国、全道の数値より高かった。

　「授業中に自分で調べる場面でＰＣ・タブレットなどのＩＣＴ機器をどの程度使っているか（インターネット検索など）」の質問に対しては、１９・３％が「ほぼ毎日」、３５・５％が「週３回以上」と回答し、全国、全道の数値を上回った。

　生徒質問紙調査では、学校の授業時間以外の勉強時間を問う質問に対して、１０・２％が「３時間以上」、２６・８％が「２時間以上、３時間より少ない」と回答。土曜日や日曜日など学校が休みの日の勉強時間についても、８・４％が「４時間以上」、１４・８％が「３時間以上、４時間より少ない」と答え、いずれも全国、全道の数値を上回った。

◆実施報告書２５日提示へ

　札幌市教委は、本年度の結果公表に係る対応方針について、４日に開かれる教育委員会議で決定する見込み。結果概要、設問ごとの正答率や質問紙調査の回答率等のデータ、課題と改善策をまとめた実施報告書を、２５日に開かれる教育委員会議で示す考え。

(札幌市 2022-08-01付)